第1話 ページ1
『か，買ってしまった〜〜っ！！！』
目をキラキラさせる彼女の、その手には何かのゲームソフトのパッケージが握られていた。
それは有名な乙女ゲーム。題名を『ドキドキ！我々文芸部』。なんだか「我々」の字面が浮いているが、それはゲーム内で大きな意味を持つ。攻略対象、即ち出てくる男性キャラの総称なのだ。
ビジュアル良し、胸キュン良し、分岐良しの界隈の最良作と呼ばれるそのゲームを彼女はようやく買うことができたのだ。
早速PCにセットする。すぐにスタート画面が表示された。
4人のイケメンが画面で微笑んでいる。
一人は黄色の髪、赤っぽいニット帽のニコニコした男の子。
一人は金髪のツンツンした髪型、サッカーユニフォームを着て小説を手に持った男の子。
一人は小柄で、和服を着たしっかりしてそうな男の子。
そして最後の一人、金髪でこちらを不敵に見据えている男の子。
『うひゃー……全員どタイプじゃん』
早くも湧く心を落ち着かせて、ゲームスタートのボタンを押した。
ーーーーーーーーーーー
「あっ、ちょい待ってぇやAっ！！」
『だってシャオちゃん遅いんだもん……』
「しゃあないんや……ごめんって！」
朝、通学路。
背後から駆け寄ってくるのは私の幼馴染、シャオロン。家も近いので、家族ぐるみの付き合いだ。だが、今は色々あって親御さんは不在らしい。
パチンと顔の前で両手を合わせる彼は、昔は早起きだったが最近なんだか寝坊が増えてきているようだ。別に私も朝早いわけじゃないからいいけど。
『まーいいよ、行こ？』
「やった、A優しいな」
『はいはい〜。』
「………あ、Aて部活何しとん？」
『げっ……そこ聞くぅ？陰キャの私は万年帰宅部だよ……』
「やろうと思った！」『おい』
「まぁまぁ、怒んなって。
ところで、文芸部って部活知っとる？」
『勧誘する気満々じゃん……。別に特別な感情は持ってないよ』
「じゃあ嫌いやないんやな！？よっしゃ放課後見学な」
『ご、強引！？』
部員一人確保ぉおおお！！と叫ぶシャオロンは、色んな過程を吹っ飛ばして私を文芸部に入れようとしているみたいだった。何故。
俄然元気を出したシャオロンが、ぐいぐいと私の手を引っ張る。
『文芸部、かぁ……』
まぁ、こいつがいるなら入ってみる価値はあるのかなぁ…？
なんだか楽しみになってきて、連れていかれるままに、私も走り出した。
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774号（現在稼働中）(プロフ) - なべるさん» 6Laz5YWD44Gr5q275L2T44GM56mN44G/5LiK44GM44KLDQrjgZ3jgozjga/mrovmqZ/jga7nhKHj gY/jgarjgonjgarjgYTjgrLjg7zjg6Djga7jgojjgYbjgaoNCuOBrOOCi+OBhOe1tuacmw== (10月17日 22時) (
レス) id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - なべるさん» 閲覧、コメントありがとうございます！！暗号解読お疲れ様でした。base64………救われませんね………。 (10月17日 22時) (レス) @page26 id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 6Kqt44G/55u044GZ5bqm44Gr44K344Oj44Kq44Gh44KD44KT44KS772k5Ye644Gm44GP44KL55qG44KS772k5L2V5Zue44KC772k5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC772k5q6644GX44Gm44GX44G+44GG5rCX44GM44GX44Gm772h (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 暗号全部解読して読ませて頂きました…神はここにいたのか…何回でも読み直したくなるけど､読み直したらｳｯ…base64…ｳｯ (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
774号（現在稼働中）(プロフ) - びびさん» 閲覧・コメントありがとうございます！楽しんで読んでいただけてとっても嬉しいです！！最後の空白部分、結構凝ったので気づいていただけて良かったです！ (10月9日 23時) (レス) id: fbc9f30883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：774号（現在稼働中） | 作者ホームページ：No.
作成日時：2022年9月5日 0時
