ゴリラ、ゴリ押す。【松野千冬】

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『寒すぎ』

｢って言うと思った。ほら｣

『んわっ！あ、ありがと』



いつの日かのように、暖かいお茶が頬に当たる。

それを千冬は一口飲んでから、私に｢ほらよ｣と手渡した。こ、こいつ……。



｢ほら飲めよ。あ、もしかして恥ずかしい？？？｣

『う、うるさいな〜〜飲みます〜〜〜』

｢その割には手震えすぎだろ｣




だって、か、か、関節キス……。

ガタガタと寒さと恥ずかしさて手が震えて、なかなか飲むことが出来ない。の、飲みたいんだけども。

あ、あああーーーーっ！(言葉にできない羞恥心)




｢はー……｣

『何溜息吐いてんの殺すぞ』

｢威勢だけはいいのにな。あー、寒っ｣



すると私にぴったりとくっつく千冬。近っ！！

しかも、いたずらっ子みたいな笑顔で。

何笑ってんだよ！！こちとらお茶飲めないんだぞ！！！バカ！！！！



ムカつきながら、ペットボトルを握っていると。



｢可愛いなほんと、ほらこっち向け｣

『えっ、な、に……！？』



向いた瞬間、私の頬に彼の手が触れて、目が合った。

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