不幸体質少年の救済

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後ろで怒鳴り声が聞こえるが、知らんぷり

急いで建物を登り走り回る


ごめんなさい萩原さん松田さん、でもこんな夜更けにまたかよ…って警察の方々の目線が本当に辛いんです

あとお母さんは怒ったら、ガチで、マジで怖いからバレたくない。本音はこっちだ。


屋根を飛び越え、着地地点に目をやる


『…』


ーーーー


僕は走った、元きた道を

絶対あの2人がいるけど、近道なので遠回りする選択肢はなかった、時間がない

急いでいると、話し声が聞こえた



「ぐわぁぁあのガキ！！もう見失った！！！」

「いやー油断したねぇ」

「足バカ早ぇし！！……チッ、どう警察に誤魔化すか」

「陣平ちゃんやっさし〜……て、あれAちゃんじゃね？戻ってきたのかな、なんで？」

「あ？…なんか持ってねぇか」

『っ…』

「あ！おい！……なぁ、Aちゃんの持ってる紙袋ってさ」

「っ不幸体質ヤバすぎるだろ！？どこ行くつもりだ！！？」


2人を無視して走り続ける


逃げていたら、また、爆弾を見つけた


もーーー！！パルクール辞めよっかな！！？
夜出歩いてごめんなさい！！反省するから！！！


時間はあと3分もない

ダムまでギリギリだ



これまでに無いくらい、全力で走った

目的地が見えて、チラッと爆弾を見る

っあと数秒！！間に合わない…！！


一か八か

『っっいしょ!!!!!!』

それはもう、投げた

勢いを付けて、全力で、肩外れんばかりに投げた


爆弾はポチャンッと見事にダムに投下され、瞬間



「ﾄﾞｶｧｱｧｱｧｱｧｱｧﾝｯｯｯ」



爆発した


『…はぁぁぁセーフ』

ダムの水が大雨のように降りかかる。全身が濡れ、走って火照った体には気持ちが良かった

…流石に、これは警察に言わないとなぁ

と、諦めて遠い目するのだった

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