《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ8)

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『彼、人見知りだけど怖いもの知らずっていうか行動に移すのがあまりにも早過ぎるっていうか。』

「いいことじゃん」

レッスンが終わり、事務所を出ていく練習生達に軽く挨拶をしながらオフィスへ向かう。
4人中4人の契約が出来た社員さんから偶然1人受け持つ事になった先輩は、とても嬉しそうにしていた。

JK「ありがとうございました。」

『体調に気を付けて下さいね。
お疲れ様でした。』

JK「はい。ご迷惑をおかけしてしまいすみませんでした。

お疲れ様でした。失礼します。」

「ほんとに14歳？」

『私もそう思います。』

それから私達の話題は彼で持ちきり。
礼儀を教えるのも事務所の役目だと言うけれど、教える事があるのかすら疑う彼の作法の良さ。

目を覚ましてレッスン室に直行した彼は、最初謝り倒した挙げ句またおどおどしながらも、周りを圧倒させる素晴らしい歌声を披露した。

ボイストレーナーの方もニヤつきながら頷いていたくらいだから相当なのだと思う。

それからはオフィス内でチョンジョングクという名前が飛び交う事がしばしばあった。

「14歳であの人格創り上げてんのすげえよな。」

『…ですね』

あの子の虜になりつつある事が悔しい。

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