《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ33)

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YG「練習生テスト、しっかり準備しとけよ。
みんな大体2週間前には仕上げてきてる」

JK「はい。ありがとうございます。」

彼の練習期間が1ヶ月に達し、そして上級クラスに配属されてから約1週間が経った頃、彼自身もだいぶ今の状況に慣れてきたようで、多忙ながら表情は常に晴れていた。

新たな環境に1週間で慣れる事の出来る彼の順応力には本当に驚かされる。

『お疲れ様です。』

JK「お疲れ様です。」

『そういえば今日、社長がいらっしゃるそうで。

聞きましたか？』

JK「はい、ナムジュニヒョンから。」

キムソクジンとは5歳も離れているくらいで、周りと比べると分かる圧倒的な若さ故でもあるだろうが、
真面目な上に好奇心旺盛で、お世辞にも社交的だとは言えないものの、心を開けば人懐っこい彼は、他の練習生達から本当に可愛がられていた。

こんなに歳が離れていてもすっかり溶け込んでいるのは、彼の素敵な性格と、周りの心の余裕が見事に合っているからなのだと思う。

「「おはようございます」」

練習に熱心に取り組む練習生達は、ここにいる社員の誰より早くパンシヒョク社長の存在に気付き、挨拶した。
その彼らの気の引き締まりようには、恐れ多いとすら思う。

SH「今日は少し紹介をしたくてね」

そう言う社長の後から姿を表したのは、
ジョングクより少し大人びた位の青年だった。

彼は、社長の言葉を皮切りにピンと張り詰めた緊張感に臆する事なく、口を四角くして笑っていた。

NJ「彼は…？」

上級クラスのリーダー格と言っても過言では無いキムナムジュンでさえ知らされていなかった事である。

SH「僕が引っこ抜いてきた。

まだまだ未熟だし、ここに連れてくるのは早いかなとも思ったんだけど、一体感を育てたくてね。」

引っこ抜いてきた、という言い方には少し興味深く思った。

そして後に続いた、"一体感を育てたい"という台詞。

これは、"グループデビュー"というまだ形の出来上がっていない夢を、誰もがより鮮明に固めたのではないだろうか。

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