《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ32)

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JK「チョンジョングクです…っ、

宜しくお願いします…」

6人の圧に圧倒されるのも無理ない。

14歳という少年が、今初めてデビューに一番近いクラスへと一人で飛び込んだのだ。

練習を始めてから一ヶ月も経たずのこのスピードに、本人が一番戸惑っているはず。

HS「やっと一緒に練習が出来るね…！」

NJ「これからも宜しく」

先週の練習生テストで、8人いた上級クラスから2人が落第したと聞いた。

順調だと思われていた練習生達だったらしい。

期待の星であるあの4人は現状維持を保ったものの、上級クラスに配属されたからといって気抜けたもんじゃない。

NJ「Aさん。」

『は、はい』

NJ「彼を支えて下さってありがとうございます。

実は彼と一緒に練習をしたいと俺達が社長に頼みまして…」

『…やはりそうだったのですね…』

NJ「14歳の彼には重すぎる挑戦かもしれません。

だからこそあなたが必要でした。」

『…君が私を？』

NJ「いえ。Aさんを選んだのはジョングクです。

初めて踏み込んだ業界で、彼が自ら支えて欲しいと言える人が側にいる事もまた、間違い無く奇跡なんです。」

では。と、深く礼をしてレッスンに戻る彼の背中は、17歳とはとても思えない程に逞しかった。

この中で練習期間が最短であるキムソクジンもすっかり馴染んでいるし、

彼らはもう完璧に近いと言える完成形を創り上げている。

以前のピックアップオーディションから、合格した者を集めグループを結成し、この事務所から初の男性グループアイドルをデビューさせる事を試みていたそうだが、

社長のイメージに合う人材に出会えずじまいで結局デビューどころかグループすら結成されていない状態だった。

今デビューに最も近いのはここにいる彼らである。

初の男性グループアイドルになり得ると、はっきり言える実力者揃いだ。

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