《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ27)

今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:135,573 hit

→27 ページ27

.

『二日間でしたよね』

JK「はい。」

練習後、他の練習生達が事務所をぞろぞろと出ていく中、チョンジョングクは私と会議室へ向かった。

レッスンの欠席は早め早めに決めておくに越した事は無い。

試験期間は大体どこの学校も同じである為、練習生達が担当と相談する日も被るものだと思っていたが、この始末。会議室は殆どが空だ。

やはり試験を欠席する練習生が多いのだと知らされた瞬間である。

『ではここの二日間、欠席扱いにしておきますね。』

JK「ありがとうございます。」

テーブルに額をぶつけそうな程深い礼をする彼に、私は当たり障りの無い話題を投げ掛けた。

『レッスンには慣れましたか？』

JK「…当初と比べればだいぶ慣れたと思います。笑

だけど、慣れたくないな…とも思って」

はにかむ彼は、どんなに魅力的だろうが大人びていようが中学2年生である。

これは揺るがない事実だ。

JK「上級クラスの方々から、あの一日で多くの事を学びました。それは技術的なものより、感情的なものの方が大きかったと思います。

普段殆ど聴かないはずのラップにあんなに心打たれたのは、きっとこの先忘れない…」

彼はあの日から、キムナムジュン率いる上級クラスの4名へ強い憧れを抱いていた事を私は知っていた。

JK「経験値が少ないなりに、俺はまだ頑張りたいです。もちろん、勉学も。」

練習生としての生活は、彼の一部を奪うものではなく、彼の一部になるものとして活き始めている。

今までの経験値が無いからこそ出来る挑戦。
普通を普通だと知らないからこそ歩める道。

それが彼を確立させる、

一つの理由なのかもしれない。

『応援、しています。』

.