《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ3)

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『こんばんは。担当させて頂くチョAと申します。』

「こんばんは。チョンジョングクです。

宜しくお願いします。」

小さな受付を通って、幼いその彼に臨時用のパスを渡す。

『このマーク部分にタッチをお願いします』

JK「はい」

まだまだ成長しきってないこのあどけなさ。
かっこいいけど大人しそう。

一回はオーディションに落ちた子なのだと考えると、それにしてはルックス良いな、と、そんな事を少し思っただけの印象はそれ程な子。
上の人達が落としたのだからそりゃあ他の受かった子達には劣るのだろう。

『お名前のご記入お願いします』

JK「はい」

「おい、」

『なんですか、』

「そっちの子、絶対売れる。ぜっったい。」

先輩は先輩で担当する子を待っているみたいだけど、中々来ない為か私に絡んでくる。

『誰がそんな嘘信じるんです？からかってるんですか？私が無名な子2連続担当してるから？』

「やめろやめろ声がでかい。

こんな時にからかうかよ馬鹿野郎。俺の目に狂いはねぇから。まじで売れるから。

あー。羨ましい。スター発掘しちゃったかー。」

小声で駄々をこねる先輩を押しのけて、名前を記入し終わって受け付けの警備員とはにかみながら話す彼を呼んだ。

JK「あっ、すみません、」

律儀に警備員と私に礼をし、エレベーターに乗る私の後をそそくさと付いてくる彼。

「「……」」

無言で威圧するようなよくいるお偉いさんみたいにはなりたくないと心の底から思っていたのに、全く同じ事をしている私はまさに経年劣化のそれ。

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