お兄さんと私たちと (ページ3)

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降谷side

降｢ここがリビングで、こっちが2人の部屋だよ

家が少し狭いから、二人は一緒の部屋になるけど大丈夫かな？｣

姉｢はい、大丈夫です未緒も大丈夫だよね｣

七緒の問いかけに小さく頷く未緒

お互いしっかりと手を繋いで全く僕のことを見ようとしない

無理もないか、母親を亡くしてすぐに、初めて会った男と一緒に暮らすだなんて

降｢じゃあ、お互い自己紹介から始めようか

こっちに座って？｣

まだ小さい未緒からすると椅子に座るのも一苦労のようだな

子ども用の椅子でも買うか

降｢僕から言うね、さっきも言ったんだけど、僕の名前は安室透です

僕は探偵をしていて、あとポアロって喫茶店のアルバイトもしているよ

今度一緒に行こうね｣

共に暮らすとはいえ、公安警察という立場からこの子達に本名を教えることは出来ない

母親でさえ話すことが出来なかったんだ…

それにしても、問いかけに関しても何の反応も示してくれないか…

少しの沈黙の後七緒が声を出した

姉｢山下七緒です、中学2年生です…未緒、言える？｣

妹｢…山下未緒です、5さいです…｣

降｢ありがとう、未緒ちゃんに七緒ちゃん、これからよろしくね｣

七緒｢お願いします｣

未緒｢…します｣

さてここからどう距離を詰めていくか、どうするべきなのか

降｢なにか僕に質問はあるかな？なんでもいいよ｣

姉｢私は大丈夫です｣

妹｢……｣

姉｢未緒…？｣

降｢未緒ちゃん、なんでも聞いてくれていいんだよ？｣

彼女は意を決したように小さい手を握りこんだ

妹｢……お兄さんは、未緒の新しい家族になるの…？

ママとは…バイバイして、お兄さんが…パパに…なるの？｣