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Aside
無言のまま走り出した車。
到着したのは家の近くの公園の駐車場。
錦「なぁ･･･」
しばらくして沈黙を破ったのは亮ちゃん。
「は、い･･･」
錦「昨日のLINEなん？？」
「別れて、ほしいなぁ･･･って」
錦「な、んで･･･？」
「亮ちゃん、ちょっとだけ重い」
いいんだ。
言って別れれるならいいんだ。
錦「･･･それだけ？？」
「へっ」
錦「嫌いになった、とか
好きなやつ出来た、とか
そんなんやない？？」
「嫌いじゃない！！大好き！！
好きな人もできてない！！」
錦「よかっ、た･･･」
･･･え？？よかった？？
どーゆーこと？？
「えっ、と･･･」
錦「Aちゃんが嫌なら
ちゃんと言ってくれたらやめるし、
やから･･･離れんとって、」
ドキッとした。
そんなふうに言われると思ってなかった。
錦「俺、不安やってん。
俺らの距離どんくらいかしってる？？
1200キロやで？？遠すぎんねん。
それ分かっててんけど
実際付き合うと離れすぎてて辛かってん。
フッとどっか行くんちゃうかって。」
1200キロか。
確かに･･･遠いよね。
「うん･･･」
錦「やからさ･･･」
「うん、？」
錦「東京こぉへん？？」
行きたい。
東京帰りたいよ。
でも･･･
「貯金、まだ･･･貯まってない」
錦「うん。俺がそれ返すから･･･
やから東京こぉへん？？」
「えっ。それは、嫌だ」
錦「ほな、さ･･･」
「ん？」
錦「俺と、一緒におってくれへん？」
えっと･･･
だから･･･
自分が言ったんだよ？？遠すぎるって。
「･･･遠いから」
錦「ちゃう。」
「へっ」
錦「うち来たらええやんか。
一緒に住も。俺んちで。
場所が嫌なら引っ越すし。」
･･････え。
「同棲、って･･･事？？」
錦「おん。
今日車で来たんはその為。
迎えに来てん。Aの事。」
A･･･。
初めて呼び捨てされた。
錦「すぐには無理やと思うし･･･
ご両親にも言うてへんから･･･
まだ、ええねんけど･･･
前向きに、考えてほしい、、です」
「い、いの？？」
錦「逆に、あかんかな？？」
嬉しかった。
まさかこんなふうに言ってもらえるなんて
思っても見なかったから。
「あかん、くない･･･です」
錦「ほんまに！？！？嘘やない！？」
「嘘やない･･･」
やったぁー！！
って喜ぶ亮ちゃん。
この笑顔･･･
これから隣で見れるんだ。
そう思うと嬉しくて。
ボロボロ泣いてると笑われた。
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作者名：はちぶんぶん | 作成日時：2018年1月21日 1時
