ひと夏の恋 (ページ33)

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ゴールド｢それはトリックが悪い｣

トリック｢わかってるよ、そんなことは｣

ぐいっとビンに残ったラム酒を飲みほす
ゴールドから飲みに誘われたと思ったら
最近サナの元気がないとかなんとか…

ゴールド｢それはトリック、完全な嫉妬だよ｣

トリック｢嫉妬？俺がか？｣

ゴールド｢そうだ、
サナが他の男と仲良くしてるとイライラする
それは嫉妬だ｣

トリック｢まさか、｣

ゴールド｢まぁ、サナと仲良くなりたい男の気持ちもよーく分かるぞ！俺は！
かわいいだろ？気が利くだろ？
それに、なんと言っても笑顔がいい！
正直、独り占めしてるお前が羨ましい！｣

トリック｢独り占め？どこが？
誰とでも仲良くしてるじゃないか｣

ゴールド｢…分かってないなぁ
サナの笑顔の差が…
観察してる俺にはよく分かる
トリック、お前に向ける笑顔は特別なんだよ
恥ずかしそうにしながら照れたような笑みを浮かべてるんだ｣

サナの笑顔でも思い浮かべているのか、
ほぅ、と息をつく

ゴールド｢気づいてやれよ、
お前の気持ちも、サナの気持ちも…｣

トリック｢…ちょっと聞きたいんだが…
お前そこまでサナと仲良かったか？｣

ゴールド｢遠くからみつめてるとヨーホーって挨拶してくれるくらいの仲だ｣

トリック｢お前ちょっと気持ち悪いぞ｣