ひと夏の恋 (ページ32)

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チップ｢そういえば、ピーターから話聞いたんだ
サナが泣いてたって｣

サナ｢あー、｣

もともと着ていた服を干し終わると少し端によって座り込んだ

チップ｢何かあったの？｣

サナ｢…ちょっとトリックさんと言い合いになっちゃっただけだから大丈夫だよ｣

チップ｢トリックと言い合い…？
それおいらとトリックが喧嘩したやつの話か？
おいらのせいか？｣

サナ｢ううん、全然違う話、
チップのせいなんかじゃないよ｣

チップ｢でも、おいら…｣

俯くチップの頭を撫でる

サナ｢本当に違うから気にしなくていいのよ？｣

チップ｢…でも、泣くほど辛いことがあったんだろ？
おいらで良かったら話聞くから｣

サナ｢ありがとう、チップ、優しいね｣

チップをぎゅうっと抱きしめる
最初は、あたふたとしていたチップだけど、
よしよしと宥めるように背中を撫でてくれる

サナ｢あーぁ、チップの好きな人は幸せだなぁ
こんないい子に想われて！｣

チップ｢おいらはサナに好かれてる人も幸せだと思うよ？｣

サナ｢…そうだったらいいのにね｣

でも、私嫌われちゃったから…
この想いは迷惑なだけ…