ひと夏の恋 (ページ3)

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｢おっと、失礼、
空き家かと思ったんだが…｣

サナ｢見た目ボロいですもんね｣

立ち上がった男の人は何だか…見たことない格好をしている

｢…まずいな、出ていくにも…｣

サナ｢…あぁ！濡れてらっしゃるじゃないですか！！
ちょっと待ってて下さい！｣

近くの引き出しからタオルを取り出し、
男の人の頭にかぶせる

サナ｢風邪ひいちゃいますから、
あれ？雨なんて降ってましたっけ？？｣

外を見ても雨が降った形跡はない…

｢いや、ちょっと水をかけられただけだ
ありがとうな、レディ｣

サナ｢水！？良かったら座ってください
今、お茶入れます！｣

よかったら、なんていいながら
ぐいぐいと男の人の肩を押すとイスに座らせる

サナ｢あ、そうだ
アップルパイは好きですか？？｣

｢あ、あぁ、嫌いじゃない｣

サナ｢良ければ召し上がりますか？？
私ひとりで食べるのも嫌なんで、
話し相手にでもなってくれません？？｣

｢まぁ、構わんが…｣

サナ｢わぁ！ありがとうございます！！
今取り分けますね！｣

誰かと食べる食事なんていつぶりだろう…！