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「混乱してる中で大変だったね、お疲れ様。俺の追跡の方にヘリ部隊割いちゃってたからロケランとか危険だったよね」
予想外の言葉に思わず顔を上げて、署長と目が合ってしまった。何、驚いた顔して、と署長が小さく笑う。
「何って、署長、いつも無理な行動をすると怒るじゃないですか」
「ログずっとみてたけど、結構人数的にいっぱいいっぱいだったみたいだし。今日のそれはちゃんと状況判断した結果でしょ？ありがとうね、俺がいない間頑張ってくれて」
怒られるどころか珍しく褒めてもらって、言おうと思っていた言い訳が行き場を失ってしまった。なんて言って良いか分からなくて「明日、臨時で会議の予定入りましたよ」と業務連絡でごまかした。
「へー、知らなかった、ありがとう。何の会議か分かる？」
「何の、って…署長が誘拐された件ですよ、対策会議です」
あーなるほどね、ごめんごめんと軽く流そうとした署長を、ジト…とした目で見る。ロケランに初めて打ち落とされた時も全く動じなかったらしいこの人は、つい数時間前まで誘拐されていたとは思えないほど落ち着いていた。
「まあでもさ、次俺が誘拐されても大丈夫だね、きっと。俺がいなくても大型制圧できるようになってるし、今回もみんな俺の意思をくんで取引に応じないでいてくれたからね」
「…それ、本気で言ってるんですか」
私の声色が変わったことに気づいた署長が、何々どうした、となだめるように言った。
「また誘拐されても大丈夫なんて、本気で言ってるんですか!」
ガタッ、と勢いよくイスから立ち上がったとき、自分が泣いていることに気がついた。
「どれだけみんなが心配したと思ってるんですか。ハセシンさんから誘拐されたって聞いたとき、みんなもう会えないかもしれないって思ったんですよ!？大型だってなんとか制圧したけどみんなボロボロで、みんな署長が早く帰ってきてほしいって言ってたのに、なんでそんなこと言っちゃうんですか。冗談でもそんなこといわないでくださいよ」
「ご、ごめん…」
少し困惑した様子の署長を見て、少し我に返る。そうだよね、私普段こんなキャラじゃないから、急にこんなこと言い出したらびっくりするよね。でも1度決壊したものは止められなくて、ここ数時間の不安が口から出てきてとまらない。
「みんなが、みんなが」って本当は自分も心配してたのに。
自分がケガしていたことを忘れていた私は、座り直そうとしたところ、イスに引っかかって後ろに倒れてしまた。
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流 - 見つけたので読んでみたら懐かしくなってロスになってしまいました！凄く良いお話ばかりですね。更新があればkneさんのお話待ってます！ (4月21日 2時) (
レス) id: 3b26bb41f1 (このIDを非表示/違反報告)
lemon - リクエスト書いてくださって本当にありがとうございます！しゃかさんの口調が本当に大好きなので上手くトレースされていてスラスラ引っかかることなく読めました！私が見たかった話そのもので本当にめちゃくちゃ好きです😘 (12月26日 9時) (レス) id: 07a8a3ab03 (このIDを非表示/違反報告)
ねるねる(プロフ) - ありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです! (12月6日 21時) (レス) id: 4974eeeb32 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - 好きです！応援してます！ (11月24日 17時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねるねる | 作成日時：2023年10月22日 22時
