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かるびの言葉に驚いて前を見ると、なんと署長が目の前にいたのだった。
「よく3人で喋ってるけど、何話してるの？」
「あー，えっとですね」
必死に言い訳を考える私の横で、あ!とかるびが叫んだ。
「あのね、Aの髪型の話してたの!」
「そうそう、最近色々試してるんだってね」
私はぎょっとして二人の顔を交互に見た。だめだ、完全に企んでるときの顔をしている。
「確かに、最近けっこう変えてるよね、髪型」
「え!？署長気づいてたんですか？」
「まあね」
やっぱり気づいてはいたんだ。
「本人に言ってあげないとだめだよゆうが〜。かわいいねーって」
「えー？俺が言うのはちょっと…」
やっぱり何か思うところがあるのだろうか。
「どうせセクハラになるかもとか気にしてんでしょ？」
「気にするでしょ普通」
同僚だしね、と言う署長に、私は肩の力が抜けるのを感じた。署長のことだもん、変な思惑とかあるわけないよね、心配しすぎだったかも。
「ごめん、何か変な気使わせてた？」
「全然大丈夫です署長、気にしないでください」
慌ててそう返すと、左右で見ていた二人がにやー、と笑うのが見えた。
「あそうだ。今ので忘れるとこだったわ。Aさん、署内のたまってた書類書いてくれたよね？ありがとう、書類の山がめっちゃ片付いててびっくりした」
「え、なんで私ってわかったんですか？」
「筆跡で。Aさんのは結構わかりやすいよ、字きれいだから。報告書の文章もいつも丁寧でわかりやすいしね」
「ありがとうございます…」
予想外の、しかも仕事という一番褒めて欲しいところを褒められて、私は顔が熱くなるのを感じた。
「あ!あの、拘留時間もう終わりそうな方いるんで出してきますね」
耐えきれず立ち上がった私は、そうごまかして留置所へ向かった。
「さっさんってAさんのことどう思ってんの？」
「え？優秀な警察官だと思ってるけど…。あ、よくギャングに絡まれてるのは心配だけど、あんまり干渉すると嫌がられないかなって思って介入していいか悩んでる」
「やっぱり…娘みたいにしか思ってないやつや…」
「罪な男だねゆうが…」
頭を抱える二人に署長が首をひねっていると、突然ダウン通知が響いた。
「Aさんダウンしてる!？ちょっと俺見てくるわ」
「Aさんの時だけ焦って見に行くあたり一応気にかけてんだよなぁ…かるび、俺らも行くか」
「行く!」
そう言って二人はベンチから立ち上がる。
LSPDの一日は、まだまだ続く。
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流 - 見つけたので読んでみたら懐かしくなってロスになってしまいました！凄く良いお話ばかりですね。更新があればkneさんのお話待ってます！ (4月21日 2時) (
レス) id: 3b26bb41f1 (このIDを非表示/違反報告)
lemon - リクエスト書いてくださって本当にありがとうございます！しゃかさんの口調が本当に大好きなので上手くトレースされていてスラスラ引っかかることなく読めました！私が見たかった話そのもので本当にめちゃくちゃ好きです😘 (12月26日 9時) (レス) id: 07a8a3ab03 (このIDを非表示/違反報告)
ねるねる(プロフ) - ありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです! (12月6日 21時) (レス) id: 4974eeeb32 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - 好きです！応援してます！ (11月24日 17時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねるねる | 作成日時：2023年10月22日 22時
