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その日の夜のこと。
「こら!全員一列に並べ!動いたら撃つぞ!」
抗争が激しくなったところに、装甲車で警察が一斉に突入、無事に抗争を制圧することができたのだった。
全員を何とか留置所に連れてきて、荷物検査をしたところ、相手ギャングからはクスリや高価な銃が沢山出てきたのに対し、ゴッファミからはせいぜいピストルしか出てこなかった。相手ギャングは「はめやがったな!」と激怒していたが、私の横で釈迦さんが「あいつらの方が一枚上手だったってわけだ」とぼやいた。
「いやー、ありがとうねAさん。おかげでスムーズに鎮圧できたわ」
「いえいえ、たまたま聞いただけなんで。急いで対策してくださってありがとうございました」
さささんにペコリ、とお辞儀をする。留置所に入ってきたアルファさんが、私の頭をわしゃわしゃとなでた。
「え、Aお手柄じゃん!これはボーナス出るんじゃない？」
「ぼ、ボーナス…どうですか署長」
「うーん、俺だけじゃ決められないけど、かなり前向きに検討するわ」
「ほんとですか？」
「おぉ良かった良かった」
やったー、とガッツポーズをする私の背中を釈迦さんがバシバシと叩いた時、やたら仰々しい咳が響いて、騒がしかった留置所が少し静かになった。
「なあAちゃん」
「はい、何ですかだるまさん」
もう一度咳をしただるまさんは、私の目をまっすぐ見ながら、満面の笑みでこう言ったのだった。
「俺の極道の妻になる話、考えてくれた？」
その瞬間留置所が無音になり、また一瞬で喧噪に包まれた。
「「「ええー!？」」」
「ちょ、ちょっとどういうことですかボス!」
「え、Aさん…そうなの？」
「さささん!？違います、違いますから!」
ボスの肩をゆさぶる部下達、今にも刀でボスに斬りかかりそうな釈迦さん、大声で叫ぶ同僚達に、「嘘だよね…？」とショックを受けた様子の署長。そして、必死に弁解する私。
「違いますってほんとに」
「え、だってAちゃん、今日の昼は俺に顔を赤らめてたやん」
「あ、あれは急に言われて驚いただけですから!」
「…ちょっとだるまさん、話聞かせてもらっていいですか」
また顔を赤くする私の横で、だるまさんの発言を聞いたさささんが檻越しに詰め寄る。
「あーあ、署長も釈迦さんも怒っちゃった」
「助けてアルファさん」
「いやあなた当事者でしょ」
ため息をつく私を見て、だるまさんは楽しそうにこう言った。
「なあ、ちょっとは俺のこと意識してくれた？」
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流 - 見つけたので読んでみたら懐かしくなってロスになってしまいました！凄く良いお話ばかりですね。更新があればkneさんのお話待ってます！ (4月21日 2時) (
レス) id: 3b26bb41f1 (このIDを非表示/違反報告)
lemon - リクエスト書いてくださって本当にありがとうございます！しゃかさんの口調が本当に大好きなので上手くトレースされていてスラスラ引っかかることなく読めました！私が見たかった話そのもので本当にめちゃくちゃ好きです😘 (12月26日 9時) (レス) id: 07a8a3ab03 (このIDを非表示/違反報告)
ねるねる(プロフ) - ありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです! (12月6日 21時) (レス) id: 4974eeeb32 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - 好きです！応援してます！ (11月24日 17時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねるねる | 作成日時：2023年10月22日 22時
