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「Aちゃん交渉上手やなあ」
「まあ釈迦さんに仕事教えてもらったので」
「いやまじで上手、ゴッファミ入らん？わりと真剣に」
「前から言ってますけど入りませんって」
「ええー？警察よりよっぽど金に困らんと思うけど」
そう言ってこっちを見てくるだるまさんを一旦無視して、手錠をはずす。
少し前から、だるまさんは会うたび私を勧誘してくるようになった。毎回こんな感じで、冗談か本気かすらわからない。だるまさんとはそれなりに仲良くしているけれど、警察を辞める気はないので、いつもお断りしている…のだが。
「大体なんで毎回私のこと勧誘するんですか？今ゴッファミは結構メンバー充実してるじゃないですか」
「まあみんなやるときはやる良い部下なんやけど、一つだけ、まだ足りん役職があるんよな」
「何ですか？」
「そりゃあもちろん、極道の妻よ」
は？
だるまさんの顔がスッと近づいてくるとともに、理解が遅れてやってきた。つまり、私を勧誘してるのって、
「俺Aちゃんに惚れてるんやけど。極道の妻なってくれん？」
いつもより低い声で言われたからか、顔に熱が集まるのがわかる。私は慌てて一歩後ずさった。
「わっ、私は警察辞めるつもりなんて1ミリもないですからね!？それに部下の皆さんに話したことあるんですか？」
「あ、話してないかも」
ゴッファミの面々が脳裏に浮かぶ。到底大人しく警察と仲良くしてくれなさそうな人たちばかりだ。
そもそも入るつもりないけど。
「で、Aちゃん返事は？」
「だから、警察辞める気ないですって」
「別に、俺のこと嫌いなわけじゃないよな？」
「ま、まあそれは…」
「じゃあ、俺のこと好きにさせたらワンチャンあるってことやんな？」
「い、いや…」
ズイッ、とだるまさんが身を乗り出してくる。
やばい、このまま話してたら言いくるめられる気がする。私はだるまさんのペースに乗せられまいと、急いで無線に連絡を入れた。
「Aです、さささんいますか？」
「はい」
「話したいことがあるので、今から署で会えますか？」
「いいよ、わかった」
「ありがとうございます!」
私の無線を不服そうな顔をして聞いていただるまさんが、「なー、俺よりさささんの方が優先なん？」とさらに距離を詰めてきた。
「ち、ちょっと今から署長に抗争の話してくるんで!」
そういって私はだるまさんの追求をかわし、パトカーで署へ急いでいった。
1人残されただるまいずごっどは、「嫉妬しちゃうわー」と呟いた。
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流 - 見つけたので読んでみたら懐かしくなってロスになってしまいました！凄く良いお話ばかりですね。更新があればkneさんのお話待ってます！ (4月21日 2時) (
レス) id: 3b26bb41f1 (このIDを非表示/違反報告)
lemon - リクエスト書いてくださって本当にありがとうございます！しゃかさんの口調が本当に大好きなので上手くトレースされていてスラスラ引っかかることなく読めました！私が見たかった話そのもので本当にめちゃくちゃ好きです😘 (12月26日 9時) (レス) id: 07a8a3ab03 (このIDを非表示/違反報告)
ねるねる(プロフ) - ありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです! (12月6日 21時) (レス) id: 4974eeeb32 (このIDを非表示/違反報告)
miyaana(プロフ) - 好きです！応援してます！ (11月24日 17時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねるねる | 作成日時：2023年10月22日 22時
