紅一点は男前？6 (ページ50)

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dt side

A｢はぁ〜すっきりしたぁ〜｣

お風呂から戻ってきたお嬢さんの表情はまだちょっと浮かれない感じだ。

dt｢おいで。髪、乾かさないと。｣

A｢んふっ、お願いしまーす。｣

乾かし始めて数分、Aの肩が小さく震えて
あぁ、泣いてるんだな。って。でもここでは敢えて知らないフリをする。

dt｢はい。おしまい。｣

A｢ん。りょ…た。｣

dt｢ん？どうしたの？｣

ソファの下に座っていたAは俺の膝の上に乗ってきた。

A｢なんで楽屋で私のとこ来なかったの。｣

dt｢え、だって俺が行ったらAの涙止まらなくなるでしょ？｣

可愛らしい拗ね方は昔から変わらないな。笑

A｢でも涼太がよかった。｣

dt｢そっか。ごめんね？

でもふっかたちがいっぱい優しくしてくれたでしょ？｣

A｢…涼太は？まだ優しくされてない。｣

dt｢ふふっ…じゃあ俺はどうしたらいい？｣

A｢んー。抱っこしてベッド連れてって。｣

dt｢あ、もう眠たいんでしょ。｣

お姫様抱っこじゃなくてコアラみたいに抱っこされるのがまたAらしい。

寝室に連れて行きベッドに下ろそうとしたんだけど、頑なに俺に引っ付いて下ろされてくれないお嬢さん。

dt｢ちょ…お嬢さん？離れてくれません？｣

A｢やだ。涼太も一緒がいい。｣

dt｢えぇ…｣

A｢優しくしてくれるって言った！

ねぇ、もうきつい！！｣

じゃあ大人しく降りてよ。なんて言えず迷ってたらいきなり腕に力を入れたA

dt｢分かった！分かったから！！｣

体勢的にこれ以上踏ん張れないし、とりあえず一緒に横になった。

A｢んふっ。やった♪♪｣

ご機嫌になったお嬢さんは秒で夢の世界に入ったわけなんだが、ここで大誤算。

Aが寝たらベッドを出て帰ろうと思ってたのに
なんと、しっかり俺の服を掴んでいらっしゃる。

そっと離そうとしようものなら今度は腕に抱きつかれる始末。

これはもう無理だ。

dt｢……寝よ。｣

翌日、Aが楽屋に入るなり｢涼太と寝た！｣と誤解しか生まない発言をしたせいで朝から楽屋が大混乱＆大騒ぎ。

nb｢甘やかすのも程々にな？笑｣

dt｢やめて。｣

他のメンバーにも散々いじられた挙句、最終的には哀れな目で見られた俺。とても可哀想。

A｢元気100万倍！！｣

…君が元気になったのならもうなんでもいいよ。うん。