４話 真実と手紙 ページ5
鬼灯side
Aさんがいなくなって数日
姫華「…フフフ…」
姫華さんがあんなに幸せそうに笑っ…
姫華「…アハハハハ！！ほんとアイツってバカね！」
………！？
今、姫華さんは何て？
アイツって…
Aさんのことか？
姫華「そもそもアイツ、前からウザかったのよね！バカのくせに良いモノも持ってるしぃ」
チャラ…
あ、あれは…
Aさんがお香さんからもらったと、
嬉しそうに言っていた…！
あ、アレも…アレもだ…！
姫華「アタシのために自分からいなくなってくれるなんて、やっさしいわね〜」
まさか…すべては、彼女の手のひらで…
ならばAさんは、彼女にハメられた可能性が……！
しかも今の言葉からして、Aさんは自分から…！
…事を荒立てないためか…
…Aさん…
姫華「あ、あら、鬼灯様♥」
こちらに気づいた姫華さん
知らないふりをしてごまかす
でもしっかり聞かせてもらいましたからね
そのあと…
鬼灯「はっ、手紙…！」
まだ読んでなかったことを思い出しました
自室で、開いてみる
鬼灯さんへ
急にいなくなってごめんなさい
でも、きっとすっきりしてるよね
私はお邪魔みたいだから、
自分からどっか行くね
もう戻らないから安心して
体に気をつけてね
追伸
鬼灯さんのこと、割と好きだったよ
なみ
…泣き言なんて、書いてませんでした
むしろこちらを気遣って…
鬼灯「…"割と"って何ですか…中途半端な…」
…捨てなくて良かった
二人の言う通りだった
読まずに捨てていたら
きっと後悔していた
あぁ、Aさんごめんなさい
…………貴女は無実だった
なのに少しだけ、貴女を疑いました
…いなくなって初めて気づきました
私は、本当はAさんが好きだったのだと
もう戻らない、ですか…
事実が分かった以上、安心なんてできませんよ
…勝手ですが、できれば戻ってきてほしい…
だが、姫華さんの悪事の証拠も
Aさんのアリバイもない
座敷童子のふたりに頼みますか
ふたりは、Aさんが大好きでしたから
…そういえば…
私がAさんに差し上げたペンダントは
姫華さんの手にはありませんでした
Aさんがまだ持っているんでしょうか
捨てられても無理はないですが
……Aさん、できればどうかそれを
処分しないで下さい
どうか…それはそのまま貴女が…
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作者名：Nami☆ | 作成日時：2024年1月25日 23時
