26 （カリム） ページ26
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「俺らより大切なわけ？」「他で浮気なんて…んふふ」と2人はナミに圧をかけた
フロイドたちは大切な友達だ
そこにロロも加わっただけ
ナミは機嫌を害わないよう、両手をふりふりとふる
「そ？オレらのほうが大切なんだね」
「よかった。安心しましたよ」
双子は似たように笑顔をつくり、ナミにまた甘え始めた
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オクタヴィネルを数時間後に去ったあと、次にナミはスカラビアへ向かった
カリムにお土産を渡すつもりだったのだが…
鏡の前でジャミルが腕を組み、
「入らないほうがいいぞ」
と透かした顔で、ナミに言ってきた
ナミは不思議がりつつ、鏡の中に入る
が、本気で「やめたほうがいい」とジャミルに注意された
「カリムにお土産でも渡すんだろ？俺が渡してやるからお前は帰ーーー」
ジャミルが最後まで言う前に
ナミはスカラビアの鏡から伸びてきた褐色の手に引っ張られた
「ナミッ！！」
ジャミルの必死な声が響く
ジャミルもナミのあとを追った
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ーースカラビア寮
熱砂の国
ギラギラに光る太陽と
…象？鮮やかな布のカーテン？
そして壮大な音楽
「ナミ！ようこそ！宴にっ！」
ナミの隣にいたカリムが両手を広げ、
笑顔でナミを歓迎した
ナミは目をパチクリ
「これからオレとナミの結婚パレードを開く！オレ、気づいちまったんだ…失ってからこそ大事な人が誰なのかって…」
カリムの表情は悲しそうだった
ナミがいなかった日々がどれだけツラいものだったか、彼の歪んだ表情を見れば一目瞭然だ
カリムは手を叩いた
「ナミに母ちゃんのウエディングドレスを着せてくれ！彼女にこれを着せて、結婚式を開くって決めてたんだ！」
カリムは寮生たちにそう促した
寮生たちは御意と言わんばかりに、ナミを連れていこうとした
カリムの気を変えるのに
ジャミルは数時間ほど時間をかけたのだった
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作者名：真灯 | 作成日時：2022年11月27日 10時
