そのじゅーはち! ページ19
貴「…え…?」
なんで、彼女が此処に?
…どうして?
青「へ…?どういう事?京ちゃん、A…!」
紅「……説明してちょうだい」
柳「ふふっ、あのね?私、快斗君が好きなの。この恋が実るかわからないし、怖くてぇ。Aちゃんに相談したらぁ、私の恋を手伝ってくれるって言ってくれたの〜!」
…何でそんな嘘を…?
…二人を、味方にさせないため?
…そんな、そんなの…
貴「酷い…!」
柳「…どぉしたのぉ?それが言いたかった事でしょ?ねぇ、Aちゃん。」
目線で、会話を合わせろって言ってくる柳原ちゃん。
青子と紅子ちゃんは、信じられないようで私の言葉を待っている。
…どうしよう…
また、二人の邪魔しちゃうの?
それは、嫌だよ。
快斗に幸せになってほしいって、思ったんだもん…
貴「…うん…そう、いうこと、なの…」
青「っ!!な、何で!?どうして!?」
紅「!…柳原さん、私、Aとだけ話がしたいわ。」
柳「する必要ないでしょお?だって、本人がこう言ってるんだから、ね。」
嫌って言いなさいよ。
柳原ちゃんが、私の耳元で囁く。
私は、スカートの裾を掴む。辛くて、俯く。
ごめんなさい、ごめんなさい二人とも。
いつも応援してくれたのに。
貴「…本当に、本当の事なの。ごめんなさい…」
青「そんな…」
紅「…そう。わかったわ。」
紅子ちゃんは、納得してない青子を連れて、出て行った。
パン!!!
…乾いた音が響いた。
柳原ちゃんが、私をぶった音。
柳「あなた、何考えてるのよ。あの二人に、何話す気だったの?」
貴「…二人に接触するな、なんて言われてない。それに、快斗との事、邪魔する事になんないでしょ。」
二人と話したかったの、とぼやくように言えば、ちっ、と舌打ちされた。
がっ、と胸ぐらを掴まれて、低い声で話しかけられる。
柳「…次、勝手な事したらただじゃおかないわよ。あの二人の連絡先、消しなさい。いいわね。」
それだけ言うと、柳原ちゃんは去っていった。
私は、その場に崩れ落ちた。
貴「何で…っ、友達を、っ騙さなきゃいけないの…!!ごめん、ごめんね、ごめんなさい、青子、紅子ちゃん…!!」
私の泣き声は、誰にも届かないまま、響いていった。
私達は、すれ違う。
誰かの陰謀みたいに。
一人の少女は、一人の少年の幸せを願っただけ。
一人の少年は、一人の少女と結ばれたいだけ。
二人の想いはすれ違う。
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ルナ(プロフ) - どうやったらこんな感動するストーリーが作れるんですか!?すごいですね!更新、頑張ってください!! (2020年11月15日 21時) (レス) id: 55c0655de9 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - 面白かったです!続きが気になります!更新頑張ってください応援してます (2019年8月19日 14時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
魔理沙 - 続きが気になります! 更新無理のない範囲で頑張ってくださいね! 応援してます 長々とすみません (2019年5月3日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nameless0621 | 作成日時:2019年4月2日 14時