強制連行はアカンて ページ37
それから罪木さんと他愛ない話をした。
どうやら罪木さんは何だか目が冴えて寝られなかったのだと言う。
「へー、罪木ちゃんって変わってるね！」
罪「か、変わって…ますかねぇ…？王馬さんの方が…」
「ん？」
罪「ひぃっ！！す、すみませんすみません！嘘ですごめんなさいぃ！」
「あはっ、罪木ちゃんってばオレの事よく分かってるね！」
罪「はぇ…？」
嘘ばっかつく俺が変わってないわけないじゃーん！
まあ普通の意見だよね。ウンウン。
罪「あ、あの…怒らない…んですか？」
「何で？」
罪「だ、だって私…お、王馬さんの事、変って…」
「え〜？罪木ちゃんがそう思ったんならそうなんじゃない？」
罪「……〜っ！！！」
え、なに、なんでそんな泣きそうな顔してるの…？
おれなんかわるいこといった…？？
めちゃくちゃうるうるしてる罪木ちゃんを見て固まってしまった俺は悪くない。
「えー？泣いてるの？罪木ちゃん！こんなに泣いてたら怪我の手当とかする時、苦労するんじゃな〜い？」
罪「えぅ、えぐっ」
「たはーっ号泣だね！そんなに擦ったら赤くなるよー」
罪「あり、ありがどうございばずぅぅう」
いやお願いだから泣き止んでぇええ！！？
そっとハンカチを渡して、俺はあわあわしていた。いや傍目にはニコニコしてる俺が罪木ちゃん泣かせてる図が出来上がってるんだろうな！困る！！
そう思ってたら、ふと日差しが暗くなった。あれ、なんでだろ。
日「お〜う〜ま〜？」
「ひ、なたちゃん…」
罪「ひっ、日向さぁん！？」
日「昨日あれだけ言ったよな？話聞いてなかったか？ん？」
そこにはこわーい笑顔を浮かべながら俺を見下ろす日向さんがいました。
ひえ、こわいよ。
日「王馬？聞いてるのか？」
「や、やだなぁ日向ちゃん聞いてるよ…ただ散歩してただけじゃん…」
日「前に逃げた奴がなんか言ってるなぁ？あ？」
「………。」
スッと視線を逸らせば、日向くんははぁーーっとため息を吐いた。
そして俺の体は宙に浮いた。
…宙 に 浮 い た ？
「ちょっ！？日向ちゃん何してんの！？」
日「今度こそ逃がさないからな」
「やだーーっ！肩車がいいー！！俵担ぎはやだぁ！うぇええええぇん！！」
日「はいはい行くぞ。罪木も行こうぜ」
罪「ふ、ふぁい！！」
じたばた抵抗するのも虚しく連れてかれた、ぴえん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MOTTO - 面白かったです！よければ更新お願いします！ (2021年10月18日 14時) (
レス) @page49 id: a222e10854 (このIDを非表示/違反報告)
Minto - 面白かったです！出来れば続きよろしくお願いします！ (2021年7月17日 23時) (レス) id: 630c466c9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nameless0621 | 作成日時：2021年4月26日 19時
