嘘吐きとのやり取り ー日向sideー ページ28
王馬から言われた「オレにいいように使われる気、ない?」という言葉。
あれにどういう真意があったのか…。それは教えて貰えないし、検討もつかなかった。
というか、現在進行形でわかっていない。
いいように使われるって、パシリか?
そんな考えが頭をよぎる。…有り得なくはない話だ。人を引っ掻き回すのが大好きな王馬なら。
でも、ただ事じゃないように感じられた。
コロシアイを望むような素振りを見せる王馬。彼奴の真意を知るのはそう簡単なことではないしな…。
殆どの奴から疎遠にされてるように思う。特に小泉からは嫌われてる。
目に見えて嫌われてる。
そんな事を考えつつ、俺はあの時、王馬から言われた言葉を思い出す。
王『日向ちゃん、旧館に入ったら探索してよ!それでオレに中の様子教えてね!』
『探索?パーティーが終わってからじゃダメなのか?』
王『それじゃ二度手間でしょ!日向ちゃんって意外と頭が回らないんだね?』
『喧嘩なら買うぞ』
王『あはは、怖い怖い!それでね、アイロンがないか見てきてほしいんだ!』
『アイロン?それならロケットパンチマーケットにあるんじゃないか?』
王『無かったから言ってるんだけど。…もしかして日向ちゃんって意外とあt』
『二回目は許さないぞ』
王『日向ちゃんって怖いね!ホントだよ!…それで、アイロンがあったら持って帰ってきてね!』
『そこまで欲しいのか…?』
どうして王馬がそこまでアイロンに拘るのかはわからなかった。見たところ王馬の服装はアイロンをかけられそうな服装じゃない。
…首のスカーフにでもかけるのか?そう思いながら俺は旧館に足を踏み入れた。
十「日向、ボディーチェックをするぞ。」
「え、ボディーチェック?」
十「ああ、危険物を持ち込んでいないか確認する為だ。」
「そうなのか。…なあ十神、ボディーチェックが終わったら大広間に行く前に旧館を見て回っていいか?」
十「…何?何故だ。理由を話せ」
「実はアイロンが欲しいんだ。それ旧館に無いか見て回りたくて」
俺がそう言うと、不思議そうな顔をされた。
…あ、そうか。どうして欲しいのか気になってるのか。
そこで俺は王馬とのやり取りを十神に話した。
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MOTTO - 面白かったです!よければ更新お願いします! (2021年10月18日 14時) (レス) @page49 id: a222e10854 (このIDを非表示/違反報告)
Minto - 面白かったです!出来れば続きよろしくお願いします! (2021年7月17日 23時) (レス) id: 630c466c9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Nameless0621 | 作成日時:2021年4月26日 19時