気づいたら囲まれてた。 (ページ44)

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運営プランニング 2 ページ44

「120分食べ放題コースの値段は、普通の料理よりも高めに設定する。ただ、あくまでも相手は高校生なのでそこは考えてください」

ア「…いいでしょう、詳しく聞かせてください。」

サッとメモを取り出すアーシェングロット先輩。
さすが、出来る男は違うなぁ。

「食べ放題コースに含まれる料理は、安めのものやお高めで手が出にくいものがいいと思います。普段食べないような料理を食べてもらうチャンスです」

ア「なるほど。味を知ってもらえればリピーターが増えるかもしれませんね。」

「食べ放題の対象にならないメニューもあるといいですね。食べ放題で味が保証されているとわかれば、次に来る時にこれ食べようとなるかもしれません」

ア「ほう。いいですねぇ、それは面白そうだ。…ですが、料理はどうするんです？待ち時間などを考慮すると120分では短いと言う方もいるのでは？」

「…まあ、そこは最悪、その日丸一日食べ放題コースの日にしちゃえばいいかと。その日の人員は、仕事できる人しか配置しないのもありかと。嫌がるなら少し給料を多めに渡すとか。」

ア「男子高生が食いつかない訳がありませんね。二時間食べ放題。しかも普通に沢山頼むより安く。…ふぅむ。悩ましいですが、此方が損してしまいそうですね」

「…残したら罰金とか、騒いだら迷惑料を払うとか。その辺はオーナーのさじ加減ですよ」

ア「…残されたらたまったものではありませんね。そうします。」

サラサラとメモをして、考え込むアーシェングロット先輩。
…俺が死ぬほど食べたかったから提案したなんて言ったら怒り狂いそうだな。

「限定ものあってもいいかもしれないですね。限定スイーツや限定メニュー。一度逃したら限定物は悔しいですからね」

ア「集客するにはその案はいいですねぇ。…ふふ、腕がなりますよ。ですがそうなると…やはり問題になるのが人員ですね」

「あ、俺はパスで。ここの料理食べたいし」

ア「善処します。…良き案をありがとうございました、Aさん。」

にこっ、と胡散臭い笑みを浮かべた後、もう帰っていいですよと言われた。
…あれ？もしかして俺、タダで搾り取るだけ搾られた？