気づいたら囲まれてた。 (ページ29)

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全力疾走ゲットアウェイ！ 3 ページ29

「おい！リドル・ローズハート寮長はどこだ！！出せ！！命がおしけりゃ出せ！！！！」

モ「ひぃっ！？」

モ「な、なんだ彼奴！！？」

モ「ローズハート寮長！？い、今の時間なら部屋にっ」

「案内しろ！駆け足で！！」

モ「首はねられる！」

「案内しろ！競歩で！！！」

モ「それならいいぞ！」

モブに案内されながら俺は金魚ちゃん先輩の部屋に辿り着いた。
三回ノックをしてから扉を開ける。中からは「返事を待たずに開けるなんてマナーがなっていない！」と怒られたがそれどころでは無い。

「助けてくれませんかローズハート先輩！！」

リ「…えっ、A？な、何でここに。」

予想外のお客様だったらしい、目を白黒させたあと視線を差迷わせる金魚ちゃん先輩が居た。
そんな先輩の肩を掴み、揺すった。

「ルーク・ハント先輩に追っかけられてるんです、俺何も悪い事してないのに！」

グ「彼奴、オレ様達を弓矢で狙ってきたんだゾ！！」

リ「え、な、ちょ、ちょっと落ち着きたまえ！揺すらないで！」

「もー彼奴やです！助けてくれないならこの窓から飛び降りて他の寮行かなきゃ！！」

グ「オレ様目が回るんだゾ～！！」

リ「静粛に！！！！」

金魚ちゃん先輩の声が部屋に響き渡る。
俺もグリムは椅子に座らされ、事の経緯を話すように言われた。かくかくしかじかで話すと、うーんと悩んだ後、こういった。

リ「トレイ達が止められなかったのなら、ボクも少し難しいかもしれない。けれど話すだけ話してみるよ。もしかしたら、ヴィル先輩の所へ行った方が効果はあるかもしれないね。」

「シェーンハイト先輩に連絡取ってみます。」

グ「オクタヴィネルでやり過ごせねーのか！？」

「馬鹿言え、サバナクローとオクタヴィネルはダメだ。人魚と獣人しかいねえんだ、皆まとめて追いかけ回されるぞ」

グ「ターゲットが増えて楽になりそうなんだゾ！」

「狩人を自称する奴が逃がしてくれると思うか？」

グ「…大人しくヴィルのとこ行くんだゾ…」

リ「それがいいよ。」

そういって金魚ちゃん先輩は部屋の窓を開けた。
ハント先輩を部屋の前で止めておくから、静かに此処から出ていくように、と言われた。

ありがてえ、金魚ちゃん先輩！！