気づいたら囲まれてた。 (ページ24)

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誘拐ハンター 3 ページ24

ヴィ「ルーク！抑えといて」

ル「わかったよ！毒の君(ロア・ドゥ・ポアゾン)！」

「うぎゃっ」

ハント先輩力強っ！！！！？
痛いしビクともしない！何これこの狩人凄すぎない！？

…まあそんな感じだったからものの数秒で抵抗を諦めたよね。うん、俺にはちょっと抜け出せない。

ル「おや、もう抵抗は終わりかい？」

「無駄な事に体力使えないので…」

ル「一切の無駄を削る行為…ボーテ！！」

「…何褒めてんのこの人、助けて」

ヴィ「ルークはちょっと変わってるけど気にしないで。さ、マスク取るわよ」

「…なるべく手早くお願いします」

シェーンハイト先輩はマスクに手をかけてズラした。
じぃっと俺の顔を見たあと、はぁーっとため息を履いた。

ヴィ「アンタ、保湿とかしてる？」

「…してません」

ヴィ「…いつも思うけど、人魚は保湿力が高いのかしら？いつみてもプルプルで羨ましいわ」

「え、そうなんですか…？よくわからな…いひゃいれふ、ひっはははいへ」

ヴィ「何言ってるかわかんないわね」

サラッと八つ当たりしてきたぞこの人。
なんでほっぺ抓る必要があったんだこんにゃろー。そんな事を思った所で解放して貰えるわけでもない。
…仕方ないので大人しく色んなものを塗りたくられ、化粧をして貰ってた。

目を閉じること数分。
もはやウトウトし始めた頃、シェーンハイト先輩が「もういいわよ」と言ってきた。

「…やっと終わりました？」

ヴィ「そんなにかかってないわよ。ナチュラルメイクだけだもの。…何寝そうになってんのよ、メイクしたまま寝たらはっ倒すわよ」

「だってやることなくて暇で…見るもの無いですか」

ル「手鏡をどうぞ、ムシュー・無気力」

「あ、あざまーす。………え、なにこれ」

ヴィ「メイクしてもらって最初の感想がそれってなんなのアンタ。」

鏡の中に映っていたのは、いつもよりもキリッとした俺だった。メイクのおかげか、美青年感が出ており、気だるげそうな俺の性格も相まって、なんていうか…無気力イケメン？みたいな感じになってた。
え、シェーンハイト先輩凄。

……って言うか

「メイクって…花から作る紅とかじゃないのか…」

ヴィ「アンタにはまずメイクの知識から叩き込む必要がありそうね。」

やべ、美意識の塊(ポムフィオーレ寮長)のスイッチ押しちゃった。