先生として ページ35
相「俺はお前の事を殆ど知らない。
お前の人柄だとか性格だとか、そういうのもまだ掴みきれていない。」
「はい。」
相「だが、目指している方向は汲み取れた。…何となくではあるが。」
…え、嘘。早くね？
俺が目をぱちくりとさせていると、相澤先生はそれを見たあとに歩き始めた。
慌てて後ろをついていくと、俺が追いついたタイミングで先生は話を再開させた。
相「
他の奴らはヒーローになる為に来る。
お前には夢がない。他の奴らのようなヒーローになるという決意も。」
そこまで言い、先生は立ち止まった。
くるりと此方に向き直し、こう言った。
相「だからこそもう一度聞く。
なぜお前は
先生の言うことは尤もだ。
全国屈指の超難関校。ヒーローになりたい奴が、ヒーローをサポートしたい奴が、わんさかいる。
そんな奴らを蹴落としてでも、俺はここで夢を見つけたいのか。
見つけたいのなら、その覚悟はあるのか？
そう聞きたいんだと思う。
…俺は深呼吸してから、相澤先生の目を見た。
「夢を見つけるため、自分と向き合うため。
人の憧れているヒーローに惹かれたから。
背中を押してくれた人がいるんです。
俺はどんな結果になったとしても、どれだけ苦しくても、後悔しません。俺が選んだ道なので。
覚悟なら、出来ました。」
俺がそう言うと、相澤先生は「そうか」とだけ言ってきた。相澤先生は何やら手元のバインダーへメモでもしているのか、手が動いていた。
相「試験は終了だ。気をつけて帰れ。」
「はい、ありがとうございました。」
そう言って頭を下げて高校から出て行った。
あ"〜…緊張した…。…でも、出来ることはしたと思う。
あとは結果を待つのみ、だな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 327人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
本好き - 面白かったです！更新頑張って下さい。 (7月1日 14時) (
レス) id: 225623cf6e (このIDを非表示/違反報告)
わーいわい - かっちゃんがとっても可愛くて大好きです！これからも無理せず頑張ってください！ (2023年5月1日 20時) (レス) id: 925b8c8098 (このIDを非表示/違反報告)
. - toってなんのtoですか？ (2022年12月24日 2時) (レス) id: a26000a1fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆずっきー(プロフ) - 続きは？！(('◉-◉’))ｸﾞﾜｯ (2022年1月26日 13時) (レス) @page22 id: 6aa4041669 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - すごく面白いです！！これからも頑張ってください！！！ (2022年1月4日 12時) (レス) id: 3ab9a2dc6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nameless0621 | 作成日時：2021年7月20日 19時
