兄妹喧嘩【ヒロアカ】 (ページ29)

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選手用の通路

『焦凍、調子どーだよ』

轟「親父の次はAか…」

『あ？エンデヴァー居たんか』

轟「いや、一回戦前だ
……お前も炎使えってか」

『別に使えって言ってんじゃねえよ
お前だけ別の方向を見てるのが気に食わねえだけだ

お前さ…人を虚仮にすんのも大概にしろ
全員本気で相手に勝つ為にやってんのにさ、ンでお前だけ親父と戦ってんだ？ふざけんなよ

負けたやつが可愛そうでしかたねえなァ？』

轟「っ……お前だって同じだろ！
個性もわざと"面倒な使い方"しか見せねえで…兄にも会おうとしねえくせに＿＿」

『冷さんには会ったか』

轟「っ！？なんで母さんの名前を…お前には言ってねえだろ…？」

『それを知らないから、てめェは進めねえんだろ

なあ焦凍……デクにもそのクソみてえな戦いすんのか？
今に困るぞ、じゃーな』

轟「っ…好き勝手言いやがって…！お前は本気でやってんのかよ！？」

『……やってるよ
前も、今も、これからも、私は本気で

＿＿＿殺ってやる』

轟「！！A……」ｿﾞｸｯ

『……時間取らせたな、頑張れよ二回戦
その"くだらねえ使い方"で』

苦虫を噛み潰したような顔をして、焦凍はステージへ歩いていった

……今は少し、心操の気持ちが分かる

心操「恵まれた人間にはわかんないだろ
誂え向きの個性に生まれて、望む場所へ行ける奴らにはよ!」

心操も、焦凍も…………私も、否定されておかしくなった

あれだけ発破かけたし、心操を動かしたデクが相手だ
デクは多分焦凍に炎を使わせる
子供の頃でも、デクは余計なお世話する奴だったしな

『……私だけ、』

＿＿＿私だけ、過去を睨み続けている

広がる氷を背に、引き返した