49ー最低な最適解 ページ7
NOside
＿＿＿＿翌日、正午
相澤「お前、本当に一人でいいんだな」
爆豪「これは前みたいなモンじゃねえ、俺がやらなきゃならない
助けはいらねえ」
相澤「…わかった、俺たちはお前の意見を尊重する」
爆豪は覚悟を決めたように、雄英の正門へと歩き出した
その後ろ姿を見て、相澤は不安を覚え始めていた
相澤「(…お前ら双子は、こんなとこまで似てるんだな
消えそうな雰囲気を、Aが持っていたオーラを、爆豪も持ち始めた
何をやらかす気だ？問題児…)」
相澤の疑念を知り得るはずもない爆豪は、巨大な正門に立ちはだかり、目の前に来た者を捉える
爆豪「(待ってろ、A)」
爆豪は制服のポケットに手を入れたまま、公安の使徒に話しかけた
爆豪「よお、お偉いさんが揃いも揃って誘拐か？」
「…私たちがやっていることは全て未来の為です
爆豪勝己さん、身内を疑われるのは心苦しいとは思いますが…疑いがあるのは事実
理解していただけると幸いです」
爆豪「心苦しいか、思ってもねえこと言いやがって
上の命令でAを奪いにきただけだろてめェ」
「……我々は、敵に脅かされることのない未来を掴むために、可能な限り危険な芽は摘み取らねばならないのです
貴方は爆豪Aさんの兄、近くで見ていて、彼女が危険だとは思いませんか
神野での死柄木弔やAFOとの知り合いと思われる会話、仮免の身でありながら独断でのヒーロー活動、彼女の戸籍にも存在しない個性の使用…
また、5歳からは、別の保護者…雄英の教師である相澤さんに預けられていたと記録されていますが、彼女を詳しく調査したところ、消されていたようですが…4歳の頃に警察に捜索願を出されていますよね
その隠蔽された期間、彼女が何をしていたのか、ご存知ですか？」
公安の瞳は爆豪を、その先のAを捉えて離さない
まくしたてたそれも全て事実であった
爆豪もその全てを分かっている
疑われても仕方の無い、むしろ敵としか思えない行動だと、爆豪も思っていた
爆豪「……体育祭三位」
「？」
爆豪「襲われた林間合宿ではイレギュラーだった脳無に同学年の二人を守りながら応戦
インターンは仮免にもかかわらずプロ並の事件解決数
雄英を出てってからも、それは続いてた
その全部…
全部が、嘘だと言いてえってことでいいな？」
だからこそ、彼は止まれない
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作者名：なこの | 作成日時：2023年8月25日 16時
