兄妹喧嘩8【ヒロアカ】 (ページ23)

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「…そこまでして交渉するとしても、この状況をどうするつもりですか？」

『考えてない、今はこの取引が上手くいけばそれでいいんですよ
だからこんな後先考えないことしてるんじゃないですか』

呑気に胡座をかいて、話を続ける
…体は悲鳴をあげてる、でも余裕に見せたいから
維持は出来ないから早く終わらせねえと

『さっさと進めちゃいましょうか

私が求めるのは一つ
“私の行動に口を出さない事”です
まず私の目的は死柄木を止めることであって、別にこの力を悪に使おうとは思ってない
まあ今回のはノーカンとして欲しいんですけど…

身内で削り合うのも、不本意なんですよ』

「では雄英生に手をあげたことはどう説明するつもりですか？」

『アンタらが危惧してるぶっ飛んだ個性は、私の寿命を削ってる
それが同級生にバレちゃって、すごい止められたから振り切って雄英を出た
結果的に手をあげたはあげたんですけど…あの場ではそうしないと私の本懐である死柄木へ辿り着けないと判断した上での行動です

その点であれば、アテナを失ってでも不安要素を取り除きたいアンタらも同じことしてるでしょう？』

「…好きに言いなさい
なら我々が危惧するその力を自由にさせる代わりに、貴女が差し出せるものはなんですか？」

良かった、聞いてくれるみたいだ
ここまでが不安だったが…私から差し出せるものを伝えられれば、必ず乗ってくる

その自信があるほど…

＿＿＿価値がある(・・・・・)もの

『私が差し出すのは、"＿＿＿＿＿＿＿"です』

「……！！」

『どうです？悪い条件じゃないでしょ？』

「…それは、貴女に不利な条件なのでは…？信用なりません」

『そうですか、ちなみにこのバリア…出し続けるのに中々体力を使うんですよ…

取引出来ないのなら、手を下さずとも私はそのまま死にます
アンタら元々の目的ですし、別に支障ないですよね？』

トドメと言わんばかりにまくしたてる
体に鞭打って立ち上がり、視線を合わせた

『私の保護者である人は、"子供には命を賭けて敵を倒す責任はない"と言っていたらしいです
でも、私にはそれを成せる力があって、成そうとする動機もある
動かずにはいられない

考慮することが死ぬほど多いなんて分かってます
でも、私だって全てを賭けてここに立ってる
迷わないで、どうか答える覚悟を

傷つけても私を信じてくれた、仲間の為にも』

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