先 輩 は オ オ カ ミ

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コンコンッ


名前「失礼します。」









その扉の先には、すでに'' 彼 '' がいた









隆「おっせーよ。」


名前「今日の予定は〜」


隆「ったく、可愛くねぇやつ。」


(可愛くないなんて、元から知ってます。)









心の中でそう返し、予定を一通り伝えた









隆「朝、ギャーギャーうるさかったの原因は？」


名前「私と実彩子と千晃の顔を見た社員たちの
反応です。」


隆「お前、見た目は可愛いもんな。」


名前「………ありがとうございます？」









目の上まであった前髪を大胆にあげ


そばかすメイクとメガネを外した


そしたら、なぜか悲鳴に近い感性が連発









隆「………そっちのほうがいいよ。」


名前「何か言いました？」


隆「いや？」









移動中、何気ない会話で目的地に向かう


西島さんと私にとって初の仕事


妙に緊張する









隆「お前は何も言わなくていいから。」


名前「わかりました。着きました。」


隆「ん、ありがとう。」









頭をポンと撫でられた


名前「………子供扱いしないでください。」


隆「おまじないだ、ばーか。」


'' 早くしないと置いてくぞ。 ''









それでも、中々前に進まないのは彼なりの優しさ


その先輩、いや副社長の大きな背中を


駆け足で追った









隆「あんな赤い顔されたらまじ理性
ぶっ壊れそう。」


なんて、言ってたことも知らずに。

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