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『…なに、離して』
「ごめん、嫌。
今Aちゃんを離したら、絶対ダメな気がする」
私はここで離してもらえないと、
絶対ダメな気がしてる
『なにそれ、意味わかんないんだけど』
「…とにかく今はいかないで、
好き、だから。Aちゃんが」
まるで捨てられるみたいに縋ってくるうみくん
こんな態度とられると、
本当に…
何もかもわからなくなる。
素直に、ただ貴方を受け入れられたらよかったのにね
次第に、私を抱き止める力もやや強くなっていって
『…うみくん、痛い』
「あっ、ごめん、」
私はうみくんが、
少し力を緩めた隙をついてそのまま抜け出した。
こんなことになるなら、
アザが治るまで会いに来なきゃ良かったのかな
…いいや。
きっと元から
いずれはこうなるようになってたんだ
別にこのまま玄関に向かってもよかった
でもどうしても、伝えておきたくなって
『…うみくん、私さぁ。そういうのが1番ダメなの』
「…だめって？重い？」
『重いっていうか…本気で好きとか、』
本気で好きになってくれても
『私には向いていないから』
私はそれを受け取ってあげられそうもない。
ましてや、返す事も。
「そんなことないよ」
『いいや、あるんだよ。うみくん』
全てぐちゃぐちゃになってしまう
『…じゃあね』
だからもういいよ。
改めてまた玄関へと向かい出す。
もううみくんは引き止めようとはしなかった。
鞄を手に取りスニーカーの紐を結ぶ。
その途中、少し遠くからうみくんの声がした。
「…俺、Aちゃんのこと諦めないよ。
絶対Aちゃんに、好きになってもらいたい」
…ほんと、どうしてそんなに頑固なのかな
私は男の人に好き勝手されて、
全身にあざ作ってくるような女だよ？
うみくんだってわかってるくせに
『…そっか。それは頑張って』
紐を結び終え、立ち上がり
そのままドアに手をかける。
…あ、あと、もう一つだけ、
私は一瞬だけうみくんの方を振り向く。
『ごめんね、』
散々、振り回して。困らせて。
すぐにドアの方に向き直し、私はドアを閉めた。
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推しとリアコは別JAPAN(プロフ) - minaさん» こちらこそリクエストしてくださって本当にありがとうございました！お待たせしてすみませんでした、、。お気に召していただける作品が書けるように頑張ります！ (2021年5月8日 14時) (
レス) id: 23a232e58d (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 作者さんこんにちは！リクエスト叶えて頂いてありがとうございます！新作待ってました(//∇//)お話の世界にどっぷりハマらせて頂きます(ハート) (2021年5月6日 10時) (レス) id: d0bee73eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：推しとリアコは別JAPAN | 作成日時：2021年5月6日 0時
