9輪 ページ10
なかむside
彼女を初めて見たとき、美人だなと思った。
少し見蕩れてはっとする。
恋愛事には気をつけろとマネージャーにことごとく叩き込まれていたため、我に返る。
手を差し伸べられたが、その手を弾く。
嫌われますようにという願いを込めて舌打ちをする。
彼女とはもう会うことはないだろう。
寂しいような、安心したような。
そんな感じがした。
―――――――――
それからかなりの時間が経った。
以前のマネージャーは俺に手を出したのがバレたらしく、すぐに解雇となった。
そのため、今日から新しいマネージャーが就く。
誰だろうというワクワクと、女の人だったらどうしようという不安を抱えながら、そのときを待った。
br「次のマネージャー誰だろうね〜」
kr「まぁ、多分男だろ」
br「えぇ〜、僕はかわいい女の子がいいなぁ」
sm「お前それ他では言うなよ」
shk「そんなん言ったら一瞬でワイテルズは終わるからなー」
kn「俺はまだまだここでやっていきたいからやめてね」
br「わかってるよ〜」
わちゃわちゃとしている中、俺は飲み物を求めて外に出た。
扉を開け外に出た瞬間、何かにぶつかった。
『うわっ!』
「は、!?」
その何かは、女の人だった。
やらかしたなと思いながら手を差し伸べる。
「ごめんなさい!大丈夫ですか?」
『あ、はい』
『すみませ、、ってなかむさん、!』
その声は、記憶を呼び起こす。
「あ!あんたあの時の!」
その人は、忘れかけていたあの美人な人だった。
いけない。
早く嫌われにいかないと。
好かれてしまえば面倒くさいだけだ。
「なんであんたがここにいるわけ?」
そう言って少しの圧をかける。
『なんでって言われましてもここに行けと言われましたので…』
「ここに来るのはマネージャーの人だよ?君じゃないでしょ」
そう、ここに来るのはマネージャーだけで、それ以外の人が来ることはない。
『そのマネージャー、私です』
「…………………………………………は?」
ここに来るということはそういうこと。
分かってはいたけど、いざ言われると衝撃を隠せない。
なんで?
どうしてこの人なんだ。
この人はだめだ。
この人の顔は、
俺の好きな顔なんだ。
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ののあ(プロフ) - aru。さん» aru。さん…!?お読みいただきありがとうございます!!憧れの方にそう言って頂けてとっっっても嬉しいです……!ほんとにほんとにありがとうございますッ…!! (10月12日 21時) (レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - 禁断の恋シリーズ…!全員分書くにはものすごく大変だと思いますが…このNaさんの物語を見てると、他の方の物語も見てみたいと、心から思います…!花言葉を基にするのもお洒落で素敵です…応援してます! (10月11日 23時) (レス) @page17 id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
ののあ(プロフ) - もち米マンさん» もち米マンさんいつもほんとにありがとうございます!! (10月2日 21時) (レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - コメント失礼します!この作品を楽しみにしておりました!これからも頑張ってください! (9月30日 22時) (レス) id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
ののあ(プロフ) - ビー玉さん» ありがとうございます!!ぜひ楽しみにして頂ければと思います! (9月26日 19時) (レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ののあ | 作成日時:2023年9月20日 21時