4輪 ページ5
na「きんとき、」
kn「とりあえず中入ろうよ」
その一言で彼は落ち着きを取り戻したらしい。
na「……わかった、」
素直に従い、室内へ入っていく。
kn「あなたもどうぞ」
『あ、ありがとうございます』
紳士な行為に思わずドキリとしてしまった。
もう一度自分に気合を入れて、未知の世界へ足を踏み入れる。
入った瞬間にわかる威圧感。
誰だと言わんばかりの彼らの視線に倒れてしまいそうになりながら必死に耐える。
大きく息を吸って覚悟を決めた。
『今日から皆さんのマネージャーをさせて頂くことになりました、AAです』
『よろしくお願いします』
深々とお辞儀すること3秒。
ようやっと顔を上げて後悔した。
彼らのマネージャーなんか引き受けなければよかった、と。
彼らは私の話なんて聞いていなかった。
各々がしたいことをして、まるで私がいないかのような雰囲気が流れていた。
なんで、という言葉を飲み込む。
分かっていた。
彼らが女性に警戒心を覚えるのは当たり前だ。
アイドルである以上、熱愛報道なんてご法度。
あってはならないことだ。
だから、分かっていたのに。
いざその光景を前にすると、やはり刺さるものがあるようで。
さっきは私に向けられていたきんときさんの視線も、今はすっかりどこかへ向いていた。
自分だけが異空間に入ったような気になって、不安で目の前が段々と白くなる。
それでもぐっと足に力を入れて、なんとか気を持つ。
落ち着け、大丈夫。
大きく息を吸って気持ちを落ち着かせる。
舐められないように声が震えているのを隠しながら話をし始める。
『皆さんが納得していないところ申し訳ないのですが、早速仕事が入ってきております』
そう言って机の上に資料をおく。
『歌番組からのオファーのことでして、皆さんは何度も出演されておられますので大丈夫だと思うのですが、一応確認させていただきます』
『こちらの仕事、了承しても構いませんよね？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ののあ(プロフ) - aru。さん» aru。さん…！？お読みいただきありがとうございます！！憧れの方にそう言って頂けてとっっっても嬉しいです……！ほんとにほんとにありがとうございますｯ…！！ (10月12日 21時) (
レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - 禁断の恋シリーズ…！全員分書くにはものすごく大変だと思いますが…このNaさんの物語を見てると、他の方の物語も見てみたいと、心から思います…！花言葉を基にするのもお洒落で素敵です…応援してます！ (10月11日 23時) (レス) @page17 id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
ののあ(プロフ) - もち米マンさん» もち米マンさんいつもほんとにありがとうございます！！ (10月2日 21時) (レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - コメント失礼します！この作品を楽しみにしておりました！これからも頑張ってください！ (9月30日 22時) (レス) id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
ののあ(プロフ) - ビー玉さん» ありがとうございます！！ぜひ楽しみにして頂ければと思います！ (9月26日 19時) (レス) id: ca8d1d1062 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ののあ | 作成日時：2023年9月20日 21時
