第92話 オトコの娘 ページ3
忍霧「貴様…」
キッカちゃんの時と同じような殺気を放つ忍霧君。
────グッ
それを止めるように私“たち”は彼の腕を片方ずつ掴んだ。
忍霧「逢河……吟醸……?」
マキノ「呼んでる」
貴方「きて」
忍霧「え…」
忍霧君が驚いているのを無視して無言で引っ張っていく。
パカの顔も見ずに。
────────────
────────
────
忍霧「おい。待て、逢河、吟醸…!呼んでるって一体誰が…」
マキノ「嘘」
忍霧「な…」
そしてまた、ハンモックで寝てしまうマキノ君。
忍霧「吟醸、お前も……」
貴方「ああでも言わなきゃ切りかかってたでしょ?反省しないね」
忍霧「うっ……」
貴方「……見ててね」
忍霧「え?」
貴方「おにーさんのこと、見ててね」
忍霧「……ああ。分かっている」
貴方「私も目をくばっておくけど、忍霧君の方が力になれるかもしんないし」
忍霧「ああ」
貴方「……マキノ君高二なんだって」
忍霧「それ、今この空気で話すことか?」
貴方「いやぁ、同い年だなって思って」
忍霧「だったら俺だってそうだ」
声色が優しくて、安心した。
忍霧「そういえば、路々森から聞いたぞ。オトコの娘なんだってな」
貴方「はぁ!?」
忍霧「そういうのはよく知らんが、男なのだろう?女装趣味か?」
貴方「………もういいやそれで」
訂正するのもめんどくさくなってきて、私はその話を受け流した。
同学年の人を見つけたが、可笑しい人と騙されやすい人のようです。
くだらない話で場を和ませているのは、忍霧君のためか、自分のためか分からなかったけど、少し、ほんの少しだけ気が楽になった。
『紛らわしても、直ぐに終わりは来るのにね』
頭の中で小さな自分が話す。
死んだ魚のような目でこちらを見てる。
ごめんね、私は……
今、壊れるわけにはいかないの。
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ミー - エクスプロージョン愛し隊さん» エクスプロージョン愛し隊様、コメントありがとうございます!!おおおおかしくはならないでくださいね!?すごく、心配しますので……。亀最新ですが、これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年9月7日 23時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 椎名零さん» 椎名零様、コメントありがとうございます!!私もご本人登場にはびっくりして、目が点になってしまいました……wこれからもよろしくお願いします!! (2019年9月7日 23時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 鬼ヶ崎カイコクさん» これから、もっとかっこよくなる予定ですよ!覚悟していてくださいね!!w (2019年9月7日 23時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 蓮花さん» 蓮花様、2度目のコメントありがとうございます!!読んでくださる皆様が楽しめて、ドキドキするお話を書いていこうと思っておりますので、これからもよろしくお願いします(*・ω・*)ゝ (2019年9月7日 23時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
エクスプロージョン愛し隊 - 続きが気になる・・・気になりすぎておかしくなりそうです!! (2019年8月31日 11時) (レス) id: 55d994f4d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミー | 作成日時:2019年3月30日 23時