モノクロ3【鬼ヶ崎カイコク】

第91話 有力候補 ページ2

私吟醸は、今、現在、

貴方「……」

マキノ「……」

むっくりと起き上がったマキノ君と無言で向かい合って座っております。

ユズさん達が去っていって急にむくっと起き上がるんだもの。叫びそうだったわ。

貴方「マ、マキノ君って何年生なの？」

マキノ「……」

無言ですか。目の前でじっと見つめられるとほんとに怖いんですよ。

貴方「え、えーっと…」

マキノ「………………高二」

貴方「！！？」

し、喋った。

貴方「私も高二」

マキノ「イケメンちゃん……」

貴方「うん。Aね？」

マキノ「……きて」

貴方「…は？ち、ちょっと！！」

突然立ち上がり私の腕をひくマキノ君。

貴方「待ってマキノ君！どこに……」

マキノ「……し」

そう言って指を口元に持ってくるマキノ君。
黙ってついてこいということなのか……？

言われた(？)通りに着いてきて到着したのはロッジだった。

喉でもかわいたのかな……？

忍霧「とぼけるな！貴様は…」

中から忍霧君の声が聞こえる。誰かと話しているみたいだ。

パカ「ああ…そういえば、先日白の部屋の『清掃』が終わりましてそろそろどなたかご案内できそうなんですよ」

忍霧「…それは脅迫か」

パカ「いえ、警告でございます」

・・・・警告？
なんでわざわざ……

ていうか、白の部屋って脱落者だけなんじゃなかったの？

脱落しそうなやつなんて1人も……。

パカ「白の部屋は脱落者のみの部屋にあらず。ゲームの調和を著しく乱す者も排除対象なのです」

聞いてねー……ってちょっと待って。

先程、木陰で話していた人の顔が浮かぶ。

パカ「……ですが、まあ、ご安心を」

まって、言わないで。




パカ「現在の最有力候補は鬼ヶ崎様ですので」









────ああ、神様はなんて意地悪なのだろうか……。



おにーさん『Aちゃん(ﾆｺｯ』





消えないで欲しいと願った途端、









彼を、私の前から消してしまうのだから。

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