モノクロ3【鬼ヶ崎カイコク】

第90話 どうせなら ページ1

アカツキ「マキノさん、好きです…」

貴方「あ"また、アンタは…」

好奇心旺盛なのはいい事だけど…

アカツキ「マキノさん、いい匂い…」

マキノ「んごごごごご」

ユズ「あっきー、しっかり。また、5秒以上見つめたな」

カリン「逢河さん、本当によく寝るわよね」

アカツキ「ですね」

貴方「寝すぎて、辛くなんないのかな…？」

アカツキ「アンヤ君と足して二で割りたいくらいです」

カリン「ああ……。スプラッタってことね」

アカツキ「そうじゃないです」

貴方「…じゃあ、どうなのよ」

ユズ「アン坊。アン坊か…。君ら本当に仲良くなったな」

アカツキ「はい。

俺たち河原で一方的に殴り合う中ですよ！」

カリン「……一方的なんだ」

貴方「容易に想像できるよね」

無邪気にニコニコ笑いながら答えるアカツキ君。

先刻、おにーさんに言われたことが頭をよぎる。

おにーさん『どう思う？』

あんな真っ直ぐ見ないで欲しかったな…。

ユズ「…いいな。ボクも男の子がよかった」

貴方「どうせ産まれてくるならですか？」

ユズ「もちろんさ！」

貴方「女の子の方が得することはあると思いますよ？」

ユズ「……ずっと一緒にいたいじゃないか」

悲しげにいうユズさん。

貴方「そう……ですね」









どうせ産まれてくるなら────







どうせこの先決まったことしか起こらないのなら────








私は────────









────“あの人”と一緒に死んでおきたかった。

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