第50話 納得 ページ3
・・・・寝れない。
昼間、少し寝てしまったからだろうか。全く眠気が襲ってこない。
最初はみんなと一緒に寝てたんだ。けど、ちょっとしたら、『もう、寝なくていいよ』と体が言っているかのように、全く寝れなくなった。
私が寝れない理由は大きくわけて2つ。なにか、胸に引っかかることがあるか、本当に体が睡眠を求めていないかのどちらかだ。
周りを見たところ、隣にいたカリンちゃん、そしてアカツキ君が居ない。そして、ユズさんも……。
3人が戻ってくるまで起きていよう。そう思った瞬間に大きな音が私の耳に届いた。
────────ガシャン
貴「!?」
私は、急いで立ち上がり音のする方向へ走った。
ユズ「────今までの────。ひょっとしてキミマンイーターの司令塔かなにかかな?」
────司令塔……?
ユズさんの声が聞こえたが、会話を聞きその場で立ちどまり聞き入る体制に入った。息を殺し、気配を殺して彼女の話に耳を傾ける。
アカツキ「あの…ユズ先輩。俺、入出ですよ。入出アカツキ…」
中をよく確認しなかったのも悪いが、なんとそこにいるのはアカツキ君だという。
ユズ「ふっ…ふふっあははははははは」
そう言われた途端壊れたように笑いだすユズさん。その目はいつになく真剣な目で、あの時の“あの人たち”の全てがバレて壊れた時と同じ目をしていた。
ユズ「あー……オイ。なめるなよ。ボクは生涯あっきーを観察すると決めているんだ。好意と恨みと好奇心でね」
…観察?好意はなんとなく分かっていたが、恨みと好奇心って……
ユズ「ポッと出のキミが彼を語るな。おこがましいんだよ。
…仮にね、ボクは君が本物のあっきーでもいいのさ。ずっとさばいてみたかったんだよ。君のこと大好きだからね。
外側も内側も…全部コンプリートしたぃ………」
おかしくなったような目でアカツキ君を見つめるユズさん。そして、アカツキ君にアンプルを突き立てる。
私はもう、この先を見るのをやめて部屋に戻った。
おそらく、あのアカツキ君は偽物なのだろう。
私は、それに納得すれば、自然と眠気が襲ってきた。
寝れなかった理由。それは、ユズさんがアカツキ君のことをアカツキ君として見ていなかったように感じたからだ。
けど、放っておいた。自分の中で信じたくない思いがあったのだろう。
自分が情けなく思う。
なぜって?
それは、全てを疑い、全ての可能性を追求するのが推理ゲームの基本だからだ。
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ミー - ななみんさん» ななみん様、コメントありがとうございます!!本当ですね……。お恥ずかしい……。間違いを教えて頂きありがとうございます!!これからも言ってくれるととてもありがたいです!好きになってくれて嬉しいです!これからも『モノクロ』をよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年9月25日 20時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
ななみん(プロフ) - 84話のパカさんの発言が駆動になっています。アンヤの苗字は駆堂←この字なので修正お願いします! あ、この作品好きです!更新頑張ってください!! (2019年9月14日 21時) (レス) id: 1b00d24cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 雪夜さん» 雪夜様、コメントありがとうございます!!こちらのコメントに気づくのが遅くなってしまい、申し訳ございません。はい!リクエストは受け付けておりますよ!どんなお話がいいか、『モノクロ3』の方で書いていただければ、書きますよ!!それはもう、全力で!! (2019年8月24日 17時) (レス) id: 13fa699958 (このIDを非表示/違反報告)
雪夜(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます!学業共に更新頑張ってください。PS.リクエスト受け付けてますか? (2019年8月19日 17時) (レス) id: c1ac1c5672 (このIDを非表示/違反報告)
西音蘭 - 許可ありがとうございます!私の作品はナカノヒトゲノム 化狐 です。名前同じなので見つけやすいと思います♪ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミー | 作成日時:2019年2月18日 22時