モノクロ 【鬼ヶ崎カイコク】

第23話 痛い目 ページ25

パカ「ところで、吟醸様。こちらに鬼ヶ崎様と、忍霧様をお見かけしませんでしたか？」

貴「見かけてないけど？」

なに、どうかしたの？と尋ねるとパカは少し考える素振りをしてAに向かい合った。

パカ「お二人がタブーを起こしたので」

おいまじかよ。あの二人。忍霧君伝言伝えてくれなかったのかな。

パカ「その顔は心当たりがあるので？」

貴「『馬鹿なまねはよしてよ』って、念の為伝えたんだけどね。やっぱ聞かなかったか」

パカ「左様ですか。次からはもう少しキツめに申し上げてください」

貴「かしこまりました。なんならもう、首輪でもつけとけば？」

パカ「それでは、ゲームに支障をきたしてしまうでしょう？」

貴「あぁ、確かに」

邪魔だしね。と乾いた笑みでパカを見つめた。

パカ「ところで、吟醸様はこの後何を？」

貴「この後？寝る」

パカ「それはお止めして申し訳ありません」

貴「これに免じて許してあげる」

と、先程見せた飴袋をヒラヒラさせながら言う

パカ「それでは失礼致します」

貴「はーい」

ひらひらと手を振りパカを見送ったあと、周りに気配がないことを確認して自室の扉を開けた

貴「少しは痛い目見ましか？お二人さん」

そこには先程話題に上がったカイコクとザクロがいた。

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