シアワセノカタチ

･ ページ6

私｢ん…｣



しばらくして
俺の肩にコトンと乗った小さな頭





彼女から香る、いい香り
石鹸…？みたいな、甘くないさっぱりした、





''A''の匂い





別れたあとも、街でこの匂いを感じる度に反射的に振り返る






体が本能で探してしまう




__不在着信

慧｢はあ〜？｣



次の日の仕事終わり、また彼女の声が聞きたくて電話をしても




私｢ごめん仕事｣




以上終了





慧｢はは笑｣






気分屋王女に振り回される毎日だった
そんな日々を思い出しながら帰る夜







いつの日か繋いだ温もりを思い出すように片手をギュッと握り窓の外に目を移す





だからこれは運命だと思うんだ




慧｢A…？｣




収録が終わって車で家に帰る途中、見慣れたショートヘアの女の子が反対側の道路を歩いてたんだ





慧｢ちょっ！まもちゃん！ごめん！車止めて！｣

マネ｢え？！｣





ドアが空いて直ぐに走った
体力だってあるわけないのに
とにかく全速力で、






__偶然だね
___元気だった？なんか綺麗になった？
____会いたかったよ…






伝えたい言葉は沢山ある
偶然という運命を言い訳にしてもう一度彼女と






あと少し…あと2mくらい








｢…！とうま！！｣







君の肩に手が触れるほんの少し前
見慣れたショートカットの後ろ髪を靡かせながらふわふわ小走りで''とうま''という男のもとへ向かっていく

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