シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ7)

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嘘。

本当はとうの昔に気づいてた
彼女の心はここに無い。

でももしかしたらって
そんな僅かな希望にかけてた

結婚さえ、してしまえば

俺のものにさえなれば、

彼女はまた笑顔を向けてくれると

そう信じていた。

そんな僕のわがままに付き合わせてしまった

結婚式当日も彼女はどこかに心を置いてきた
まるで人形のよう

一見楽しそうにしているけど、
彼女の本当の笑顔はもっともっと綺麗で可愛いんだ

だから、これは嘘やカッコつけなんかじゃない
僕の正直な気持ち

本当に、笑っていて欲しいから。

あるべき所に、戻すだけのこと

これが俺のできる最後のサプライズ

プランナー｢あの…｣

透馬｢…｣

プランナー｢新婦様が、先程どちらかに向かわれた様ですが…｣

透馬｢急用が出来まして、｣

プランナー｢は…え、急用？｣

透馬｢人生における、急用で｣

プランナー｢や、えっと…｣

透馬｢式は！俺一人で出ますので、妻…Aさんのことは、ご心配なさらず！｣

唖然としたプランナーさんを半ば強引に説得して
式場に戻る

なんとかするからさ、A

こっちは心配せずに行ってこい

友｢おい透馬！おせーぞーー！！……？｣

友｢…花嫁ちゃん｣

透｢今日は来てくれて本当に本当にありがとうございます。
妻は、AAさんは、人生における急用のため退席しました。｣

友｢……｣

透馬｢残す時間はあと少しですが、みなさん、、ぜひ！沢山食べて飲んでしていってください！！！今日は同窓会も兼ねてますので！！！｣

友達｢よし！飲むぞ！透馬！！｣

俺には仲間が沢山いる、大丈夫。
ありがとう

透馬｢おう！！！！｣