シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ4)

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会場はしいんと静まり返る
司会の人が切り替えて映像を流し始める

透馬｢…化粧直そうか、A｣

彼に連れられて
一時退場する

｢……うっ｣

泣きたいのは透馬だよね、
ごめんね、こんな花嫁で

透馬｢慧って、あの…伊野尾さん、だよね｣

｢……うん｣

透馬｢今日、プランナーさんに手紙が増えたって聞いて、先に読ませてもらったんだ、内容確認して欲しいって｣

｢…っ｣

透馬｢ごめんごめん。内緒にして、でも、これは読んでもらわなきゃなって思ってさ。
思いを無かったことには出来ないから。｣

｢…｣

透馬｢ウエディングドレス姿綺麗だったってことはギリギリ見に来てたのかもね｣

｢…… ｣

透馬｢もしかしたら、まだ近くにいるかもよ？｣

｢…え？｣

透馬｢A賭けしよう｣

｢賭けって｢じゃーん｣

｢これ｣

透馬｢結婚証明証｣

私たちは今回、ゲスト参加型の結婚証明証を作成した
籍はいれずに、先に式をして、そこからの予定だった

ルールは簡単で、夫婦それぞれのイメージカラーにあった色に参列者の名前が書かれたプレートをインクで染めるというもの

透馬｢さっきね、完成したんだって｣

｢うん｣

透馬｢俺もまだ何色か知らない。｣

｢うん｣

透馬｢もし、Aの思う色が多かった場合は
これをもって2人で式に戻ろう？
でも俺が思う色が多い場合は、
迷わずに彼の背中を追いかけて来て欲しい。｣

｢でもそれじゃあ｢男の賭けは絶対だよ。さ！ほらAから選んで｣

｢…きいろ｣

透馬｢俺はね、青｣

赤･青･黄色の3色

確率はたったの3分の1

私たち夫婦のイメージカラーなんて、
列席者の多い透馬の、優しさのイメージが8割
きっと黄色を選ぶに決まってる

そっと証明証にかけられた布が外される