シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ3)

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｢なんかさ～俺らしくないよねそういうの多分
Aに笑われそうで恥ずかしいや

A、俺はね、

俺はAの笑顔が

嫌いだ

石鹸みたいな
赤ちゃんのようなふわっとした香りが

嫌いで

楽しそうに笑ったり
たまに甘えてくる声が

嫌いで

｢慧｣

そう呼ばれるのが大嫌いだ

俺は、Aの笑顔が大嫌い

忘れようと思って目を瞑っても
何度も何度もその笑顔が頭をよぎるから

｢慧が作ったの！すごい！！｣って
弾けるように笑顔を向けたり

寝ぼけ眼でふにゃっとしたとろけるような顔を向けて｢慧…おはよ｣って笑うから｣

徐々に会場がザワついているのが分かる

｢でもその笑顔に何回助けられたか、考えれば考えるほど、君には救われてきた。

あんなにずっとそばにいて、
いつでも言えるって思ってた言葉が結局最後まで言えなかった。

ちゃんと掴んで離さなければ違う未来が待ってたのかなって何度も考えたけど

違うね。きっと。俺自身が変わらないといけなかったんだね

たくさん振り回して、不自由な思いをさせてごめん。
でもおれは、Aのことがやっぱり大好きだよ。｣

視界がぼやけていく。
目の端から次々と涙が零れるのがわかる

透馬｢A…｣

｢今の俺が言えるのはこれだけ。

往生際の悪いこんな俺が素直で純粋な君を好きになってごめんね。

幸せになるんだよ。A。

君の幸せが1番だから。

ウエディングドレス姿とっても綺麗だった。

間違いなく君は世界一の花嫁だよ。

本当に本当にありがとう｣

｢……！！！｣

いないはずの慧の声が聞こえてしまうほど
私は彼を求めてしまっていた