シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ17)

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｢…結婚式場から逃げ出した花嫁ですよ？｣

自分の気持ちだけを考えた、
ただの、、自己中心的な人間なんです。

マネ｢この歳になると、みんな自分の気持ちに蓋をして、
色々妥協して、認めあって、作り物の自分と一緒に生きていくから｣

マネ｢ここ何年か、操り人形みたいな伊野尾を見てきました。感情を無くした人形のように
言われたことを言われた通りにこなす、
そんな彼が、俺は正直好きじゃなかった｣

淡々と
言葉を並べていくマモルさん
言葉だけ聞くと冷たいようだけど感情が痛いほど伝わってきて
あー、なんてこの人は暖かい人なんだろうと思った

マネ｢でももう一度あなたと出会って、冷えきった冷たい心がゆっくりと溶けていくような、
人間らしい感情を出すあいつが、、俺は大好きだから｣

マネ｢感情のままに動くことは悪いことなんかじゃない。
嘘をついて一緒にいて育てる愛からは何も生まれない。
そんなの、優しさと偽ったただの自己満足だから。｣

言葉一つ一つが
驚くほど私の心に刺さっていく

マネ｢そんなの、誰も幸せにならない。
Aさんの選択は正しいと、僕は思ってます。｣

今の私の心を救うには十分すぎるほど心強かった。

マネ｢これから、正直世間が何を言うか目に見えてます。
隠し切れることにも限界があるので。｣

｢はい｣

マネ｢負けないで欲しい｣

赤信号、バックミラー越しに目が合った
強い眼差しだった。真っ直ぐ本質を見据えているような

マネ｢同じ気持ちであるとわかった今ですけど、これから楽しいことだけが待ってるわけじゃない。きっと想像を超える辛いこと、大変なことが待ってます。｣

マネ｢目を背けないで欲しい。あいつと一緒に、しっかり、前を向いて歩いて欲しい｣

｢…はい｣

マネ｢あなた達は2人じゃない。僕だって、メンバーだって、みんな着いてる。だから、思いっきり幸せになって下さい｣

｢…っはい。｣

これほどまでにいい人がこの世の中にいることが嬉しかった。
なにより、そんな彼が、私の大好きな彼を愛してくれていることが何よりも嬉しかった。