シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ14)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:6,240 hit

・ページ14

・

どうしようもなくてそっと彼女を引き寄せる

マネ｢駐車場着いたから、時間になったら連絡する。こっからすぐのとこだから｣

慧｢うんありがとう｣

マモちゃんが気を使って先に現場に向かってくれて
車内には俺とAの2人きり

｢…っ｣

慧｢…A｣

小さな君をそっと抱きしめる

｢…慧｣

堰を切ったように
止まらない涙を零し続ける君

壊してしまってごめん

遅くなってごめん

慧｢もう二度と、離さないから｣

｢…っ｣

慧｢だからもう一度…っそばにいて欲しい｣

気付いたら俺も涙が出てきて
抱きしめている腕に力がはいる

｢っ…うん｣

大きな瞳にたくさんの涙を溜めて
潤んだ目でこちらに顔を向けるA

｢もう、離さないで欲しい｣

細い腕が遠慮がちにそっと腰に回された

離すもんか
誰に何を言われても俺はもう離さないよ

慧｢だいすきだよっ…A｣

｢私も｣

こんなとき、山田みたいにかっこよく
愛してるよってそっと抱きしめて
キスなんかしちゃったりしたいけど…

きっと俺は愛してるよりだいすきの方が
君に上手く気持ちを伝えられる気がする

そっと彼女の額にキスをした

慧｢たくさん泣かせちゃったね、｣

涙のあとをそっと拭う

慧｢遅くなってごめんね｣

｢私…っ｣

慧｢うん？｣

小さな子供のように
泣いたあとで乱れた呼吸を一生懸命整えながら必死に俺の手を掴んで訴えかける

｢私…っ慧が好きっ…大好きっ…｣

ここまで人を愛しいと思ったことは無くて、
初めての気持ちでいっぱいになる

気付いたら思い切り抱きしめて

慧｢A、愛してるよ｣

そっと君にキスをしていた