シアワセノカタチ.*kei I..3 (ページ1)

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12月25日

透馬｢おはよA、よく寝れた？｣

｢うん｣

嘘。
全然寝てない
正確に言えば寝れなかった、に近いのかな

｢わ～…クマやっばい…｣

式場に向かいながら、小さな鏡の向こうに写る自分の姿にぎょっとした

透馬｢…｣

｢じゃあ、あとでね、｣

透馬｢うん｣

新郎新婦それぞれが着替えに向かう

｢あの～…クマが、酷くて、消せますかね、、？｣

メ｢あ～！よくいらっしゃるんです！
楽しみで眠れないって言う新婦様！任せてください！笑｣

楽しそうにキレイにしてくれるメイクさん

キラキラのお化粧とフワフワのドレス

透馬｢綺麗だね、A｣

王子様見たいな旦那さん

祝福してくれる友達

その人たちの声がまるで
水の中にいるみたいにこもって聞こえる。
私も息がしずらい

参列者の中に、彼の姿は…当然…無い

やっぱこないよね、

そうよね、

なんて考えていると淡々とコーナーは終わっていく

司会｢さて、それでは新郎新婦様、誓いの言葉の前に本日参列出来なかった方々からのお手紙を代読させて頂きます。｣

司会｢透馬、Aちゃん、結婚おめでとうー｣

透馬の上司の方、私の友達、来れなかった人からの手紙が読み進められていく

司会｢Aへ
今日さ～ほんとは行くつもりだった。でもやっぱ仕事で行けなくて、ごめんね。ドラマみたいに迎えに行こう！なんて思ったけど、そんなカッコいいこと出来なかった｣

心臓の音が大きく1度鳴った

この間最後の打ち合わせの段階では、
こんな手紙予定されてなかったから