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大事なピアス
透馬に探させる訳にはいかないもん。
_慧｢うおー似合う似合う｣
_｢えへへ、ありがとう｣
昔、慧から貰ったクリスマスプレゼント
なんかこれ無くしたら、
もう二度と、ほんとに二度と彼には会えない気がして
体が勝手に動いてた。
｢うぅ〜意外と寒い｣
12月。
そろそろ今年も終わるそんな頃合
例年よりも暖かい今年の冬だけど、
やっぱり夜は冷える
寄り添うカップルに逆らいながら逆方向に歩いていく
冷たい風が体に突き刺さる
どこを探してもやっぱり見つからない
｢あれ〜、この辺だと思うんだけどなあ｣
昼間大爆走してた当たりを重点的に携帯のライトを照らして探しながら歩く
我ながらすごい勢いで走ってたしな、、と後から後悔が押し寄せる
｢間に合わなかったし…ピアス無くすし…なんなのよ｣
あんな小さいの見つかる方が奇跡だけど
そんな簡単に諦められない
｢出てきて〜｣
夜遅くの恵比寿に変なライトを照らしながら歩く女。明らかに不審者だけど、もはやそんなの気にしてられない
｢お願い〜……っう〜さむ｣
体を突き刺すような寒さに耐えかねて心が折れかけた
その時だった
優しいふわっとした懐かしい匂いが
一瞬にして私の心を思い起こさせた
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作者名：美月
| 作成日時：2023年12月10日 3時
