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｢ただいま〜｣
透｢おかえり！｣
久しぶりに走ったせいか、体が重い
すぐにシャワーを浴びようとお風呂場に向かう
透｢ご飯は？｣
｢んー今日はいいや、疲れちゃったから先に寝るね｣
透｢そっかそっか｣
心配そうな透馬を横目に脱衣所の扉を閉める
｢ふーーーーー｣
大きめなため息が出る
あれ慧だ…絶対…慧だよね
思い出すのは細い背中
変わってないな〜
ほんとあの日のまんま
でも、少し痩せた？
｢……考えたくない。｣
なにしてんだ、私
｢お風呂はいろ｣
余計なことを思い出す前に
気を紛らわそうとした、その時
｢…え？あれっ｣
お気に入りのピアスが付いていなかった
｢なんでっ！｣
コートに引っかかってると思って見てもなくてお風呂場にももちろんなくて
｢……あ｣
思い当たるのは全速力で走ったあの、恵比寿
｢くっそー、、落としたか｣
今から探しに行くのも砂漠の中を探すようなもんで、無謀なのはわかってたけど
透馬｢え？今からどっか行くの｣
｢いや、落とし物しちゃって｣
透馬｢一緒にいこうか？｣
｢ううん平気！なかったらすぐ帰ってくるから｣
透馬｢でも危ないし｣
｢ほんとに平気平気！ありがとね｣
透馬｢うーん…なんかあったらすぐ連絡してね｣
また、彼の心配そうな姿をみながら玄関の扉を閉めた
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作者名：美月
| 作成日時：2023年12月10日 3時
