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エリナside
慧｢俺ね、昔も今も、ずっとこの先も好きな人がいる｣
エ｢うん｣
そんなの最初から知ってた
けいちゃんに
愛してやまない人がいることも
私の事なんか
少しも愛してないことも
でも、病気になってから毎日ほんとに辛くて、涙が出て、
ひとりになるのはもう嫌で、
また何かを失うのがこわくて
慧｢だから｣
けいちゃんの優しさにずっと甘えてた
慧｢もうこれ以上、一緒にいてもお互い苦しめるだけなんだと思う｣
エ｢うん｣
でもそれだけじゃない。
ごめん。けいちゃん。
ほんとはね、あなたの幸せが心底憎かった。
慧｢エリナにとって、最適な方法を今後も考えていくことは変わらないし、提供する。最大限力になることも約束する｣
だからね、
はなからそこに愛は無いの
だから、だからね、
けいちゃん
エ｢…｣
慧｢だから｣
エ｢もう…大丈夫｣
最後まで甘えちゃってごめんね
慧｢え｣
エ｢…ごめん。エリナ、甘えてた｣
どっちも救われないなんてこと
初めっからわかってたの
エ｢けいちゃんなんも言わないからさ。
それに、けいちゃんばっかり幸せになるの、許せなかったから｣
なんで、、なんで私ばっかってずっと考えてた
エ｢でも今は違う｣
優しさに縋った私に見せかけの愛情を注ぐ度、
心が空っぽになっていくあなたの姿が見たかったわけじゃない
エ｢振り回してばっかりで、ごめんね｣
ぺたんこのお腹を触る
エ｢このままじゃ、私たち進めないもんね｣
慧｢無かったことには絶対にしないし、この先も忘れることは無いよ。でも、もう一度エリナを愛することは出来ない。｣
エ｢ありがとう。けいちゃん正直に話してくれて｣
あなたの笑った顔がもう一度見たいと思うことに
私なりの愛があったのかなって思う。
いびつな愛でも、受け止めてくれるその優しさに依存してた
ちゃんとお別れしてくれて
ありがとう。けいちゃん。
好きだったよ。
エ｢もうばいばいする｣
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作者名：美月
| 作成日時：2023年12月10日 3時
