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12月24日
｢わかってる〜早く寝るもん｣
母｢明日に響くわよ〜？あんたももう若く無いんだから｣
｢うるさいなあ〜｣
空気の済んだ空を見上げながらベットに腰掛ける
母｢…大丈夫？｣
｢なにがよ｣
母｢なんかあったんでしょ｣
｢…ないよ｣
母｢気持ち、追いついてないんじゃないかと思って｣
｢……｣
母｢何年あんたの母親やってると思ってんのよ｣
母親というのは時に恐ろしいほど見透かしてくる時がある
｢お母さんさ、寒い日に外でアイス食べたことある？｣
母｢え？なんでわざわざ寒いのに外でアイス食べんのよ｣
｢寒いのにさ、寒いねっていいながら凍えながらアイスを食べるの｣
母｢ばかなの？笑｣
｢だね、はたから見たら笑
お互い寒いってわかってるのに帰ろって言わないの、
もう少し一緒にいたいから。｣
｢中々溶けないアイスを片手にお喋りするの。｣
母｢...アイスじゃなくてもいいんじゃない？｣
｢わかってないな〜、寒いねって笑いながら、私たちバカだねって笑いあってそんな空間が愛しいんだよ｣
母｢暖かいお茶でも出来るのに｣
｢ロマンだよ｣
母｢あんた何言ってんのよ笑｣
｢…中々溶けないから。アイス。
そんなさ…小さな言い訳を片手に長々とお喋りするの。｣
母｢言い訳ね〜｣
｢...私さ、ずるいの｣
母｢…｣
｢最低なの｣
母｢そう｣
｢こんな日にね、考えてるのはやっぱり慧で｣
母｢……｣
｢…おかしいよね、明日結婚するのにね……最低だよね笑｣
母｢人間なんてそんなもんよ｣
ポロポロと涙があふれる
母｢幸せになるために、よく考えなさい｣
｢え？｣
母｢どんな形でもね、お母さんは
あなたが幸せなことが何よりも大事｣
｢幸せ…｣
母｢欲しいものはね、欲しいって声出さなきゃ手に入れられないのよ？チャンスはそう何度も回ってこない｣
｢でも｣
母｢AA。｣
｢…｣
母｢よく、考えなさい｣
いつになく綺麗な月が窓の外から見えた
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作者名：美月
| 作成日時：2023年12月10日 3時
